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たこフェリー:明石港の乗船待機所 貸し駐車場で活用へ <神戸新聞 2012/02/02 07:37>を編集
2010/11に運航休止となった明石淡路フェリー(たこフェリー)の乗場を所有する明岩海峡フェリー(明石市中崎2)はこのほど、遊休地となっている明石港の乗船待機所の大部分を、時間貸し駐車場として活用することを決めた。運航再開が極めて困難になっていることを受けた措置で、明岩海峡フェリーは「再開が決まれば復元する」としている。
明岩海峡フェリーは1980年代に明石~淡路のフェリー航路の運航主体となっていたが、航路を別会社に移譲。その後は不動産管理会社となり、明石淡路フェリーに明石港、岩屋港の乗場の建物や待機所用地を貸していた。
待機所の一部は2010/05から、大型観光バスの駐車場(10台分)として明石市に賃貸している。その後、フェリーの運航が休止。明石市、淡路市など関係自治体の思惑が食い違うなどして再開が絶望的な状況に陥ったことから、明岩海峡フェリーは残りの部分も時間貸し駐車場の運営会社に賃貸することを決めた。
駐車場(99台分)は2012/02/15のオープンを予定し、2012/02/01から料金ゲートの設置工事が始まった。乗場内にあるフェリー料金所は撤去しない。
明岩海峡フェリー社長の一色範彦は「仮に再開が決まっても、すぐに新しい船が見つかるとは思えない。船を探している間に一部を乗場として復元することは可能だ」と話している。
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たこフェリー:結論は先送りに <神戸新聞 2011/12/27 20:56>を編集
明石淡路フェリー(愛称・たこフェリー)の今後について、明石市長の泉房穂、淡路市長の門康彦らが2011/12/27、淡路市内で会談した。再開の断念と会社の解散が議論されたが、門が「(明石海峡大橋を含む)新たな高速道路料金体系が決まる2012/03末まで待つべき」と主張し、結論は先送りとなった。
会談は非公開で行われた。関係者によると、会社の株主である明石市と淡路島3市などの実務者協議の結論として、明石市の担当部長が「再開の断念、会社の解散もやむを得ない」と説明したが、門は「高速料金が値上げになれば、フェリーにも勝ち目が出てくる」などと結論の先送りを求めた。
会談には、会社の筆頭株主である淡路ジェノバライン社長の吉村静穂も同席した。会談後、門は「再開か断念かは、関係市とジェノバラインの総意で決めたい」と述べた。
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たこフェリー:会社解散、再開断念合意の公算 <神戸新聞 2011/12/27 10:20>を編集
2010/11から運航を休止している明石淡路フェリー(愛称・たこフェリー)について、明石淡路フェリーの株主である明石市と淡路島3市は2011/12/26までに、「再開は極めて困難」との認識で一致した。関係者によると、2011/12/27にも明石市長の泉房穂、淡路市長の門康彦らが会談する予定で、再開断念と会社解散の方向で合意する公算となった。
明石淡路フェリーをめぐっては2011/10、筆頭株主の淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)と淡路市が、二輪車と旅客に特化した形での運航再開計画を打ち出したが、明石市長の泉が「車が乗らないなら、たこフェリーではない」などと強く反対し、白紙撤回された。
これを機に関係4市は2011/11以降、今後の方向性について実務者レベルで協議。その結果、運航させるフェリー船を確保できる見通しが立たないことなどから、再開断念と会社解散はやむを得ないという考えで一致した。最終的な方針は2011/12/27にも開かれる市長らの会談で決まる。
関係4市は今後、明石港、岩屋港にあるフェリー桟橋の撤去や、明石海峡大橋を通行できない125cc以下のバイクの輸送対策などについて、引き続き協議を進める。
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明石・淡路のフェリー再開を 海員組合が申し入れ <神戸新聞 2011/12/06 11:30>を編集
明石淡路フェリーの運航休止に伴い、2010/11から途絶えている明石~淡路間のフェリー航路について、全日本海員組合 組合長の藤沢洋二らが2011/12/05、兵庫県庁、明石市役所、淡路市役所を訪れ、航路の再開を求める申入書を提出した。全日本海員組合は2011/11の全国大会で、航路の再開を求める決議を採択した。藤沢はこの日、兵庫県副知事の金沢和夫、淡路市長の門康彦、明石市理事の和田満とそれぞれ面会し、「明石海峡大橋だけでは非常時に対応できず、淡路島の公共交通は確立できない」などとフェリーの必要性を訴えた。
明石淡路フェリーをめぐっては2011/10、二輪車と旅客に特化して運航を再開する計画が浮上。だが、第3セクターを構成する淡路ジェノバライン(淡路市)、明石市、淡路市の間で調整が付かず、計画は白紙撤回された。国から支援を得ることも絶望的な情勢で、関係市と兵庫県は再開断念も視野に実務レベルの協議を進めている。明石市は2011/11下旬、協議の結論を年明けまでに出す方針を示した。
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# 重要な点は、「再開断念」を表明するタイミングを狙っているということだけ。
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再開なお不透明 たこフェリー運行休止から1年 <神戸新聞 2011/11/16 09:30>を編集
明石淡路フェリーが運航を休止して、2011/11/16で丸1年となった。この間、運航再開に向けて大きな進展はない上、国から支援を得るのは絶望的な情勢。運航主体である明石淡路フェリーの株主同士の思惑の違いも顕在化し、再開断念と会社解散も現実味を帯びつつある。
2010/08、明石淡路フェリーの株式の56%を保有していたツネイシホールディングス(広島県福山市)が明石市、淡路市など他の株主に撤退意向を表明。明石淡路フェリーは2010/11/16からの運航休止が決まった。
当時の明石市長の北口寛人は淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)に経営参画を要請。明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市の支援を前提に、2011/04の運航再開を目指す方針が確認されたが、支援の枠組みなどをめぐり4市の足並みはそろわなかった。
一方、明石市などは国から支援を得るため、4市、兵庫県、国などによる明石海峡海上交通活性化・再生協議会で調整を進めた。ただ、地域公共交通支援制度の海上交通の対象は、2011年度から離島航路に限定。新たな制度が設けられない限り、国からの補助金は絶望的となった。
そんな中、2011/05に就任した明石市長の泉房穂は2011/06、淡路市長の門康彦と会い「ボールは投げたので、後はよろしく」などと伝えた。これを受け、明石海峡大橋を通行できない125cc以下の単車を輸送する手段の必要性を感じていた淡路市は、ジェノバラインとともに二輪車と旅客に特化した再開計画を進めた。
だが、計画が表面化した2011/10、泉は「相当数の車が乗らないと『たこフェリー』ではない」と猛反発し、計画は白紙に。さらに、計画を実質的に進めていたジェノバラインの社長らを、泉が「特別背任罪にあたる」などと非難する事態にまで発展した。
その後、明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市と兵庫県は事務レベルの協議を重ねてはいるが、明石市、淡路市の思惑の溝は埋まっていない。両市の担当者は「会社の解散も視野に入れなければならない」とし、淡路ジェノバラインは「関係市の態度が決まるのを待つしかない」としている。
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# 息の根を止めたようだ。こんな感じではジェノバライン自体もやる気を失うよね。
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ジェノバ社、手付け金返還へ たこフェリー航路再開めぐり <MSN産経 2011/10/27 02:40>を編集
明石淡路フェリー(明石市)の航路再開を目指し、筆頭株主の淡路ジェノバライン(淡路市)が小型フェリー購入の手付金として約300万円を支出したことについて、株主でもある明石市は2011/10/26、株主総会の決定を経ないなど不備があったして、淡路ジェノバラインから返金の申出があったと発表した。明石市によると、2011/10/31に明石淡路フェリーの臨時取締役会を招集、今後の対応を協議する。
2010/11に運休した際に明石淡路フェリーが留保していた資金約8500万円から、株主間の合意がないまま手付金が支出されたとして明石市が抗議。同じく株主の淡路市、洲本市、南あわじ市も、淡路ジェノバラインに対し手付金の返還を求めていた。
明石市長の泉房穂は会見で、「車を積まないフェリーの就航は、たこフェリーの航路再開ではない。購入契約を白紙に戻したうえで、改めて航路の再開について関係者で協議する」と強調した。
一方、淡路市長の門康彦は淡路市内の会合で「淡路市は(フェリーの購入、航路再開を)撤回したわけではない。淡路島は一体となって利用しやすい交通体系の実現を目指す」と発言、株主間に温度差があることをうかがわせた。
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# 息の根を止めたようだ。
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「たこフェリー」再開白紙に 淡路市も反対姿勢 <神戸新聞 2011/10/24 22:52>を編集
明石淡路フェリー(明石市)が小型のフェリー船を購入し、運航を再開させる計画について、明石淡路フェリーの筆頭株主である淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)と共に検討を進めてきた淡路市長の門康彦が2011/10/24、明石市役所で明石市長の泉房穂と会い、計画に反対する泉に同調する考えを伝えた。事実上、計画は白紙に戻る見通しとなった。
泉は船購入について「(明石淡路フェリーの)取締役会の決定を経ていない」などとして、手続きの不備などを問題視していた。門はこの日、泉に「今回のことは知らなかった」などと釈明した。
計画は、明石淡路フェリーの資金で約200トンの船を買い、明石海峡大橋を通行できない125cc以下の単車と自転車、旅客に限定し、2011/12から淡路ジェノバラインの発着場を使って運航させる内容。淡路ジェノバラインが淡路市と協議の上で検討を進め、既に船購入の手付金も支払っていた。
2011/10/20、淡路ジェノバラインが明石市など株主3市に説明。これに対し、泉は「車を積まず、ジェノバラインの発着場を使うなら、『たこフェリー』ではない。実態的には淡路ジェノバラインの船購入であり、たこフェリーの資金を使うのはおかしい」などと強く反発していた。
関係自治体の協力を得ることが難しくなったことについて、淡路ジェノバライン社長の吉村静穂は「2011/10/28に株式総会を開いて決着を付けたい」とした上で「住民の利便性を考えて進めてきたが、関係市が『認めない』というのであれば、船の購入撤回もやむを得ないだろう」としている。
門は神戸新聞社の取材に「計画を明石など3市に諮って進めるつもりだった。(船購入の)手付金を払っているのは知らなかった」と話した。
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# 息の根を止めたようだ。
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たこフェリー:2011/12再開か 筆頭株主、中古船購入へ--明石市長は反対 <2011/10/22 毎日新聞神戸版>を編集
◇トラックや乗用車除外
「明石淡路フェリー」(社長:吉村静穂)の筆頭株主の淡路ジェノバライン(淡路市)が、小型の中古フェリーを購入して2011/12から明石~岩屋航路の運航再開を目指して淡路市と調整を進めていることが分かった。ただ、計画では125cc以下の二輪車、自転車、旅客に限定し、乗用車やトラックは対象外。株主の明石市市長の泉房穂は2011/10/21、会見を開き「車を載せるフェリーではなく、取締役会の決定も経ていない」と反対姿勢を示した。泉は2011/10/21、購入契約の留保を吉村に文書で申し入れた。
淡路ジェノバラインによると、購入する船は2011/09/30まで長崎県内で航行していた、1989年建造の「フェリーきずな」(198トン)。購入費用は仲介手数料を含めて3500万円で2011/10/12に手付金320万円を支払っている。80分に1便の運航を想定。発着場は、淡路ジェノバラインの乗場を活用する。
申入れでは(1)収支などの計画が検討されていない、(2)車が利用できない、(3)3株主の各市の合意を得ていない--などの理由を挙げ、フェリーを購入しないよう求めている。会見で泉は「手付金は取締役会を通さずに支出されており、法律上の問題も生じている。事実関係を確認したい」と話した。
一方、淡路ジェノバラインの役員は「行政間の調整は淡路市にお願いしていたが、十分なやり取りができていなかったようだ。行政サイドでもう一度きちっとされるので予定通り計画を進めていきたい」と話している。
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# 民間のスピードについていけない(むしろ足を引っ張る)行政の典型例。なるほど、明石市はフェリー再開されると困るわけだ。
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「たこフェリー」再開へ 単車や自転車向けで <神戸新聞 2011/10/21 09:11>を編集
2010/11から運航を休止している明石淡路フェリー(明石市)について、明石淡路フェリーが小型のフェリー船を購入し、2011/12に運航を再開させる方向で調整していることが2011/10/20、分かった。車は積まず、明石海峡大橋を通行できない125cc以下の単車、自転車、旅客を運ぶ。
明石淡路フェリーの株主である淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)や淡路市が計画を進めており、2011/10/20は淡路市、明石市、淡路ジェノバラインの担当者が協議を行った。今後、兵庫県とも最終的な調整を進める。
関係者によると、購入する船は約200t(121人乗り)で、所有する長崎県の海運会社と既に売買の仮契約を済ませた。購入資金には、運航休止後の事業清算で発生した残余金を充てる。船尾に車の乗降口があり、車5台の積載が可能だが、二輪車の需要にターゲットを絞る。従来のフェリー乗場は廃止し、淡路ジェノバラインの乗場を発着する。
運営は淡路ジェノバラインが担い、「たこフェリー」という愛称は存続させる。淡路ジェノバラインの定期旅客船の航路を使うため、新たな航路申請は不要。1時間に1便程度の運航を想定し、2011/12/01の運航開始を目指している。
淡路ジェノバライン社長の吉村静穂は神戸新聞の取材に「採算を考え小規模の運航となったが、橋を通行できない単車や自転車の利用者、観光客の需要に応えられる。淡路の活性化にもつながるだろう」と話した。
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# 神戸新聞掲載の写真によると、購入する船は安田産業汽船の「フェリーきずな」(198t)。長崎・茂木港~天草・富岡港を結ぶ長崎・天草ラインに就航していた。2011/09/30運航休止。
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たこフェリー新体制 2011/03めどに運航再開 ジェノバに株式売却 <MSN産経 2010/12/25>を添削
明石淡路フェリーは2010/12/24、明石市内で臨時株主総会を開き、親会社のツネイシHD(広島県福山市)が保有する明石淡路フェリー株を淡路ジェノバライン(淡路市)に売却する方針を確認、2010/12/24に淡路ジェノバラインに株式を売却した。利用低迷で2010/11/16に運休した明石淡路フェリーは今後、淡路ジェノバラインを親会社とする新体制で2011/03をめどに運航再開を目指す。
明石淡路フェリーは2010/12/24、株主総会後に臨時取締役会を開き、ツネイシHDから出向していた社長の原恭介(60)の退任と、淡路ジェノバライン社長の吉村静穂(74)の社長就任を決めた。記者会見した吉村は「震災などが起こった場合を考えても淡路島にとってフェリーは絶対に必要。来春の運航再開を目指す」と抱負を語った。
今後の課題はフェリーの購入などにあてる資金調達だが、吉村は「今後は行政のバックアップが欠かせない」と話し、国や地元自治体による援助が欠かせないとの認識を示した。
また、政府と民主党が高速道路の普通車料金について現行の土休日の上限1000円割引制度を2011/04以降も続け、平日は新たに上限2000円割引を導入することで合意したことについて、吉村は「上限2000円は想定内の水準でなんとかなる。だが、今後も高速道路の料金が下がるとなれば、運航再開は厳しくなってくる」と話した。
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たこフェリー復活へ厳しい現状 明石市などの協議会 <MSN産経 2010/12/21>を添削
■高速料金引下げなら再開断念も
明石市や国土交通省神戸運輸管理部などは2010/12/20、運航休止となった明石淡路フェリー(たこフェリー)の航路再開を検討する明石海峡海上交通活性化・再生協議会を開催した。来春以降の高速道路の通行料が現状以上に引き下げられた場合には再開断念もあるとした計画案を了承。たこフェリーの復活に向け厳しい現状が浮き彫りとなった。
協議会は、高速道路利用料金の大幅割引などの影響で厳しい経営環境が続く明石海峡海上交通の活性化を目的として2009/10から断続的に開いている。たこフェリーの運航休止後の初の協議会で、淡路ジェノバライン(淡路市)が筆頭株主として経営参画を申し出た明石淡路フェリーについて、航路再開と海上交通活性化のための具体的な計画案を関係者で協議した。
この日は、淡路ジェノバライン社長の吉村静穂も出席。明石市は「来春以降も高速道路利用料金の大幅割引は継続される見通し。国からの補助も限定されており、海上交通は極めて厳しい状況だ」と報告した。
これまで記者会見などで「高速道路料金が現状のままならフェリーの事業は継続できる」と見通しを説明していた吉村はこの日は一転して、「たこフェリーの運航休止に伴うジェノバラインの利用者の増加は予想以上に少なかった」と打ち明けた。
協議会では明石市はたこフェリー航路の早期(1~2年後)再開、当面(3~10年)休止、再開断念の3パターンのシナリオに基づく明石海峡海上交通総合連携計画案を提示。今後は、国の高速道路利用料金の動向を見極め、それぞれのシナリオについて具体策を検討していく方針を確認した。
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たこフェリー:2011春運航再開目指す覚書調印 <神戸新聞 2010/11/15>を添削
明石淡路フェリー(たこフェリー)と、明石市などから航路の事業継承を要請されている淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)は2010/11/15、新たな船の確保などを条件に「2011/03の運航再開を目指す」とする覚書に調印した。
これに先立ち、明石淡路フェリーは2010/11/15、臨時株主総会で社長大麻一秀の退任を議決。後任の社長には親会社ツネイシホールディングス神原汽船カンパニー専務執行役員の原恭介が就任した。
覚書は、淡路ジェノバラインがツネイシHDの保有株(全株式の56%)の譲渡を2010年内に受けた上で、1.新たな船の確保、2.乗場の借地料の大幅軽減、3.資産の確定の3点を条件に運航を再開する、としている。
淡路ジェノバライン社長の吉村静穂は会見で「フェリーは淡路島にとって絶対必要。利益を超えて取り組みたい」と強調。同席した明石市長の北口寛人は「(運航再開の条件整備を)必ず実現したい」と述べた。
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# テレビ報道では、鹿児島市の小型フェリーを購入予定という情報がありました。
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たこフェリー継承、船の確保など条件 覚書調印へ <神戸新聞 2010/11/12>を添削
明石淡路フェリーの航路存続問題で、明石市などからフェリー事業の継承を要請されている淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)社長の吉村静穂は2010/11/11、新たな船の確保、乗場借地料の軽減、負債の完済という3条件が整えば、経営を引き継ぐとする覚書に調印する意向を明らかにした。
覚書はフェリー運航最終日の2010/11/15、淡路ジェノバラインと明石淡路フェリーが交わす予定。条件が整った場合、企業としての明石淡路フェリーを存続させた上で、淡路ジェノバラインが現在の親会社であるツネイシホールディングス(広島県福山市)から全保有株を引き受ける。
運航再開は2011/03をめどとしている。吉村は神戸新聞社の取材に「明石海峡大橋が無料になるなど、余程の事態が起こらない限り、必ず航路を存続させるという決意で調印に臨みたい」と述べた。
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淡路ジェノバラインが増便 たこフェリー休止で <神戸新聞 2010/11/06>を添削
淡路岩屋~明石で高速船を運航している淡路ジェノバラインは2010/11/06、明石淡路フェリー(愛称・たこフェリー)が2010/11/15で運航休止となるのを受け、平日早朝便を増便すると発表した。朝5時台の便を新設し「通勤通学をはじめ、明石、神戸方面への利便性向上に努めたい」としている。
増便はいずれも平日(月~金曜)の05:20岩屋発、05:40明石発、06:55岩屋発、07:35岩屋発の計4便。
これまでジェノバラインの初便は06:00岩屋発だったが、たこフェリーの初便は05:00岩屋発で、地元住民や淡路市から増便の要望が寄せられていた。24時台の深夜便についても要望があったが、船員の勤務体制から現状では難しいという。
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たこフェリー運航休止の余波…「たこファミリー」の商標権争奪戦 <神戸新聞 2010/10/21>を添削
2010/11/16から運航を休止する明石淡路フェリー(愛称・たこフェリー)。航路存続の行方とともに注目されるのが、人気キャラクター「たこファミリー」の処遇だ。明石淡路フェリー社長の大麻一秀は、神戸市内の印刷会社(※)が保有する商標権を別会社に移す計画を進めるが、主要株主でもある明石市は「淡路ジェノバラインが運航を引き継ぐためにも、商標権の受け皿は明石淡路フェリーに」と主張。漂流するファミリーの落ち着く先は。
※ ヒラタ印刷(株)http://www.hiratagraphics.com/ :神戸市灘区灘北通5
「たこファミリー」は「パパたこ」など8匹の家族という想定で、着ぐるみもある。「ワルたこ」「たいやんきー」も加わり、携帯電話ストラップや合格お守りなどグッズ商品の売り上げは年間1500万円に達する。
運休を機に、印刷会社の商標権を移動させることになり、大麻はトップと面識のある明石市内の企画会社で引き受けさせ、休止後も販売する意向を示す。
大麻は「明石淡路フェリーは事業を清算するので、グッズの販売や商標権の管理はできない。著作権者の同意も得ており、最善の選択」と話す。
こうした動きが会社財産の私物化に映った明石市。グッズ部門をフェリー事業再開後の収入源の一翼と見込むだけに、商標権について「明石淡路フェリーで受けるのが筋だ。事業清算に並行してグッズの販売管理も可能。航路再開の支障になるようなことはやめてほしい」と批判する。
著作権者のイラストレーターゆざわともこ は「とにかくキャラクターの存続を望むだけ。夢を壊さない形で決着してほしい」と話している。
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淡路ジェノバライン:「廃止しない」社長が強調 <神戸新聞 2010/10/16>を添削
淡路ジェノバライン社長の吉村静穂は2010/10/15、神戸新聞の取材に対し、行政支援の必要性を強調した上で「航路を残すための休止であり、航路は99%残す。廃止にはしない」と話した。
明石市などとの協議が難航した理由について、吉村は「赤字額や従業員への退職金、会社に残る資産などが分からず、経営状況が見えにくかった」と説明。これらを明らかにするため、会社を清算してから協議を進めることを明石市などに助言したという。吉村は「航路継続に向け、明石市などと努力したい」と述べた。
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たこフェリー:残り1隻も売却へ 会社清算検討 <神戸新聞 2010/10/16>を添削
明石淡路フェリーは2010/10/15午後、臨時株主総会を開き、従業員約70人を全員解雇し、2010/11/16からフェリーの運航を休止させることを正式決定した。就航しているフェリー船1隻も売却する方針で、保有船はゼロに。会社は負債整理のため当面存続させるが、その後は清算も検討する。
同日会見した社長の大麻一秀によると、2010/11末には従業員の退職金や給与、燃料費などの負債により、約4000万円の赤字に陥る。「休止は避けたかったが、これ以上は運航を続けられない」と述べた。
親会社ツネイシHDの撤退表明以来、明石市は淡路ジェノバラインに経営参加を要請し、航路継続を探ってきた。明石市長の北口寛人は「運行休止は淡路ジェノバラインの要請であり、運航を引き受けてもらうための条件整備だ」と強調。淡路側3市などとともに引き続き淡路ジェノバラインとの協議を続けるが、北口は「船がなくなり、航路再開へのハードルは高くなった」とも話した。
明石淡路フェリーは2010/10/15付で国土交通省神戸運輸監理部に航路休止届を提出。同日以降、従業員全員に解雇予告通知を手渡す。
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たこフェリー:2010/11/15限りで休止へ <神戸新聞 2010/10/15>を添削
明石淡路フェリーは2010/10/15午前から取締役会を開き、2010/11中旬にも、運航をいったん休止する方向で検討を始めた。同日中にも臨時株主総会で議決した上で、親会社のツネイシHDや明石市が会見を開く。従業員は全員解雇の方針。明石市、淡路市などは引き続き、経営参加を要請している淡路ジェノバラインと協議し、新体制による航路の再開を目指す。
明石淡路フェリーは昨春以降の高速料金値下げ政策の影響などで、収支が大幅に悪化。2010/08に株式の56%を保有するツネイシHDが、航路廃止、会社清算の意向を表明したが、地元自治体は航路維持のため淡路ジェノバラインに経営参加を打診していた。
淡路ジェノバラインは事業継承の条件として、乗場借地料(計3600万円)の行政負担を要請。だが、行政側の対応がまとまらない一方、従業員の処遇などの問題もあって交渉が難航していた。
その間にも運航による赤字が膨らみ続け、新体制による経営継続にも支障が見込まれるようになった。
明石淡路フェリーは、現在は明石~岩屋に1日36便を運航。1997年度には年間で車両126万台、277万人を輸送したが、2009年度は車両15万台、69万人にとどまっていた。
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たこフェリー:経営統合、前向きに検討 ジェノバライン、乗場賃貸料肩代わり条件 <読売新聞 2010/09/30>を添削
明石淡路フェリーの航路存続問題で、淡路ジェノバラインが、フェリー乗場の賃貸料を自治体が肩代わりすることなどを条件に、経営統合を前向きに検討する用意があることを明石市に伝えていたことがわかった。航路存続を目指す明石市は近く淡路市、南あわじ市、洲本市と協議する方針。
関係者によると、明石市長の北口寛人らが2010/09/29、ジェノバライン社長の吉村静穂らと面会した際、明石淡路フェリーが民間企業から借りている明石市、淡路市のフェリー乗場の土地や建物の賃貸料(年間計3600万円)について、「自治体が引き受けてくれれば、(経営統合は)何とかなる」と示された。
読売新聞の取材に対し、北口は「フェリー乗場の広さは利用状況から1/3ほどで足りると思う。賃料をそのまま負担するのは難しいが、他の3市とともに方法を模索したい」と話した。
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たこフェリー:航路存続へ前向き姿勢…協議参加の淡路ジェノバライン <2010/09/11 読売新聞>を添削
明石淡路フェリーの筆頭株主・ツネイシHDが事業撤退の意向を示している問題で、ツネイシHDや地元4市などの会合が2010/09/10、淡路市立岩屋保健センターで開かれた。株式の譲渡先の第1候補に挙げられた淡路ジェノバラインも参加し、「航路を残す方向で頑張りたい」とフェリー事業の引受けに前向きな姿勢を示した。
会合は非公開。記者会見で、淡路ジェノバライン社長の吉村静穂は「現状ではさらに経営の合理化が必要」とした上で、「ツネイシHDの合理化の取り組み次第で、フェリーの経営にかかわることを検討したい」と述べた。
一方、ツネイシHD傘下で海上輸送事業などを行う神原汽船カンパニー専務執行役員の原恭介は「出来ればジェノバ社に(経営を)譲りたい。今後2社で航路存続を目指したい」と話した。
明石市長の北口寛人は「今後は両社に直接話し合ってもらい、その結果を4市が支持する形をとりたい」と話した。
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たこフェリー:親会社「安値で株式移譲」 <神戸新聞 2010/09/10>を添削
明石淡路フェリーからの撤退を表明している親会社のツネイシホールディングスは2010/09/09までに、「航路の存続が見込まれるなら、保有株は淡路ジェノバラインを第1候補に安値で移譲する」との考えを明石市に伝えた。株式移譲などの協議の期限は2010/09末とし、2010/09/10午後に明石市、淡路市、洲本市、南あわじ市とツネイシHD、明石淡路フェリー、淡路ジェノバラインが航路存続に向けて調整する。
明石市が要請していたフェリー船「あさしお丸」の売却留保について、ツネイシHDは「売却を取りやめる場合は、4市が(違約金などの)責任を持つ」と求めたため、明石市は売却留保を断念する方針。
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たこフェリー:国費投入船 海外売却に明石市「待った」 <神戸新聞 2010/09/04>を添削
明石淡路フェリーが国費で船内エレベーターを設置したばかりの船を売却することに対し、株主でもある明石市は2010/09/03、売却契約を留保するよう申し入れた。明石市は「多額の税金を投じた船で信義に反する」とし、売却に待ったをかけた格好だ。
売却するのは、明石淡路フェリーが保有する2隻のうち、船体に巨大なタコが描かれた「あさしお丸」。2010/09/02にタイのフェリー会社と契約がまとまり、明石淡路フェリーは売却益を従業員の退職金に充てる方針とされる。「あさしお丸」は2010/03、兵庫県、明石市、淡路3市から航路存続の要望を受けた国が約3000万円を助成してエレベーターを設置。錆や貝類を除去して運航効率を高める措置も国費約3000万円で実施された。明石市は「親会社の撤退が決まった直後のタイミング。株主の地元自治体とも合意していない」とし、今後、淡路3市と連携して契約留保を強く求める。
明石淡路フェリー社長の大麻一秀は「売却方針は明石市にも伝えており、国交省神戸運輸監理部の了解も得ていた。契約の解約はできない」としている。
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たこフェリーの合併斡旋も 明石市長表明 <神戸新聞 2010/09/03>を添削
明石淡路フェリーの親会社ツネイシホールディングスが撤退の意向を示したことを受け、明石淡路フェリーに出資する明石市長の北口寛人が2010/09/03会見し、ツネイシHDが撤回要請に応じない場合、明石〜淡路で高速船を運航している淡路ジェノバライン(淡路市岩屋)と明石淡路フェリーとの合併を斡旋する考えを明らかにした。
北口市長は、航路存続に向けた方策として「ツネイシHDに引き続き責任を果たしてもらうよう求めるのが基本だが、それが無理なら、新たなスポンサーを見つけるしかない」と説明。淡路ジェノバラインとの合併斡旋について「他の企業に出資をお願いするのは現実的に難しい」と述べた。淡路ジェノバラインには既に電話で状況を説明しており、2010/09/03午後にも北口市長が訪問して要請する方針。
また明石淡路フェリーは2010/09/03、保有している2隻のうち1隻を売却し、2010/09/21から現行の1日58便を36便に減らすと発表した。
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たこフェリー、親会社が撤退へ 会社清算申し出る <神戸新聞 2010/09/03>を添削
明石~岩屋(淡路)を運航する明石淡路フェリーの親会社ツネイシホールディングスが、出資する明石市や淡路市など地元自治体に対し、航路の廃止と会社清算の意向を伝えていることが分かった。明石市は撤回を求め、ツネイシHDが撤退した場合でも新たな出資者を探して航路を存続させたい考えだが、予断を許さない情勢だ。
2009/03から、明石海峡大橋を通る本四道路でも高速料金値下げが実施された影響などで、明石淡路フェリーの2009年度料金収入は2007年度に比べて55%減、搬送台数も2007年度比60%減となり、2010年度も1億円を超える赤字を見込む。
ツネイシHDは「改善の兆しは見えず、資金面から事業継続は困難で、必要な資機材の購入や給与が支払えない事態も予想される」と判断。2010/08末、明石市、淡路市、南あわじ市、洲本市に伝えた。申出に対して明石市の北口寛人市長は「フェリーは地域の公共交通や観光資源として不可欠」として、明石市議会議長との連名で撤回を要請する文書を提出。淡路市の門康彦市長も神戸新聞社の取材に「航路を存続させる手だてを考える必要がある」と述べた。
明石淡路フェリー社長の大麻一秀は「撤退が決まったわけではなく、調整を続けている」としている。
航路廃止や会社清算の決議は株主の2/3の賛成が必要とされ、計34%の株を保有する4市が反対すれば決議は成立しない。近くツネイシHDと4市の関係者が今後の対応を協議する見込み。だが、4市のうち半数の株を持つ明石市は、ツネイシHDが撤退方針を変えない場合、出資金(5600万円)の放棄を要請するとともに、新たな出資者を探し航路の維持を図りたいとしている。
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明石淡路フェリー株式会社
明石市中崎2。愛称・たこフェリー。2000/07、明石海峡大橋の開通で廃業した明石フェリーの跡を継いで、明石市と淡路1市10町(当時)、甲子園高速フェリー(つまりツネイシHD)が出資して誕生した。現在、フェリー2隻を所有し、明石港~岩屋港に1日58便を運航している。
出資割合はツネイシHDが56%、明石市17%、淡路島3市計17%、明石淡路フェリー10%。
ツネイシホールディングス株式会社
広島県福山市。常石造船を主体とする企業グループ。
明石淡路フェリーや淡路ジェノバラインに至る経緯としては、下記参照のこと。
http://megalodon.jp/2010-1021-1234-19/www.geocities.jp/straphangerseye/transport/meidan/meidan.html
Wikipedia 2012/02/02閲覧
1952年の旧道路整備特別措置法により、四国・阪神間の物流ルートである国道28号の海上区間を有料道路とする、兵庫県営の明石フェリーを1954年4月12日に開設。同時に鳴門海峡にも徳島県営の鳴門フェリーが開設された。
1956年の日本道路公団設立に伴い事業譲渡され、1986年まで公団明石フェリーとして運航。その後、関西汽船設立の明岩海峡フェリー(明岩フェリー)へ航路譲渡、さらに明石フェリーへ航路譲渡されたが、明石海峡大橋開通に伴い経営状態が悪化。撤退を決定した明石フェリーの事業を引き継ぐため、2000年7月1日に甲子園高速フェリー(→甲子園運輸倉庫、現在はツネイシホールディングスの一部門)、明石市、淡路町(現在の淡路市)などが出資する第三セクターとして現在の明石淡路フェリーが設立された。
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