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開業秒読みでお披露目 新装JR大阪駅 <神戸新聞 2011/01/24>を添削
JR西日本は、改装中のJR大阪駅と駅ビルで構成する大阪ステーションシティの全面開業まで100日となった2011/01/24、施設の一部を報道関係者に公開した。
南北のビルをつなぐ連絡橋「時空(とき)の広場」と、阪急電鉄梅田駅とつながる「カリヨン広場」、梅田北ヤードへの玄関口となる「アトリウム広場」がお披露目された。
時空の広場には、北と南に金時計(高さ9m)と銀時計(高さ7.6m)をそれぞれ配置。時計台はベンチにもなる。主要ターミナルには、JR東京駅の「銀の鈴」や渋谷駅の「忠犬ハチ公像」など分かりやすい待ち合わせ場所があり、JR西日本も「大阪駅にはこれまで集合場所の目印がなかった。周辺にカフェを開業させ、鉄道を利用しない人でも楽しめる界隈にしたい」と期待を込める。
また、カリヨン広場には、鐘の音で音楽を奏でる「鐘楼時計」を設置。
施設内には8つの広場が設けられる予定で、JR西日本は「各広場でイベントなども実施したい」としている。
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大阪駅 2011/05に新しく 大商業拠点に期待と不安 <神戸新聞 2011/01/23>を添削
JR大阪駅が2011/05/04、大阪ステーションシティに生まれ変わる。駅の南北にそれぞれ高層ビルが建設され、映画館、専門店街、2つの百貨店が入り、関西経済の再生を担う拠点として期待が寄せられている。一方で、神戸や大阪ミナミの百貨店などは「個々の施設というより、梅田との都市間競争になる」と危機感を強め、梅田一極集中を危惧する声も上がっている。
2010/10、新・大阪駅の一部が報道関係者に公開された。南北のビルの間にかけられた長さ180m、幅100mの巨大なドーム屋根に圧倒される。11番ホームまである駅全体をすっぽり覆い、5階の連絡橋からは電車が見下ろせる。駅ホームごとの屋根は取り払われ、最終的には吹き抜け空間が生まれる。
南北をつなぐルートは3つ。ドーム屋根下の連絡橋、改札口がある3階と1階だ。連絡橋には時計台などがあり、JR西日本は「広場」と名付けている。駅ビル内では初の農園もつくり、両ビル間の回遊性や滞在時間を高める仕掛けを凝らす。
大阪駅は東京の新宿、池袋、渋谷駅に次いで、西日本最大の巨大ターミナル。乗降客数は1日平均約85万人で、全面開業により91万人に増える見込み。JR西日本は全面改装に2100億円を投じ、増収効果額は年間で725億円とはじく。鉄道業、流通業、新ビルのテナント収入などで5~6年以内に利益が出る計画を立てているという。
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高層ビル2棟を構える大阪駅は巨大商業施設でもある。
駅の北側28階建てのノースゲートビルディングには、JR大阪三越伊勢丹や、98店が入る専門店街LUCUAなどが開業。LUCUAのテナントは半数が全国初、関西初、梅田初を占め、入居募集には約500件の応募があったという。
南側はアクティ大阪を増築し、サウスゲートビルディングと名称も変更した。キーテナントの大丸梅田店も従来の約1.6倍に増床。人気キャラクター商品を扱うポケモンセンターは2010/11に一足早く開業し、東急ハンズ、ユニクロなども入居する予定だ。
ショッピングゾーンだけでなく、駅ビルには企業の事務所も入る。北ビル14~27階の高層階の賃貸オフィスは、伊藤忠商事などの入居が決定。JR西日本社長の佐々木隆之は「すべて埋まった。立地条件が魅力だったのだろう」と胸を張る。大阪市中心部のオフィスの空室率が11%台で高止まりする中で、勝ち組といえる。
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神戸や大阪ミナミなど周辺地域では危機感が高まっている。神戸市内の百貨店関係者は「大阪駅は若い女性、会社員、家族連れ、すべてが楽しめる店舗構成になっている。三越伊勢丹だけでなく、4つの百貨店と専門店街が集まる梅田そのものが脅威となる」と話す。
高島屋の増床や近鉄百貨店阿倍野本店の建替えが進む大阪ミナミ。ある百貨店幹部は「梅田の一人勝ちだけは阻止したい。巨大ターミナルの誕生が、大阪全体や関西の魅力アップにつながればいいが」と懸念を口にした。
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【変わる大阪駅】(1)上空を生かせ 広場やジオラマ…滞在型へ2100億円 <MSN産経 2010/11/10>を添削
新しい大阪駅の誕生は、梅田地区全体の活性化につながる=大阪市北区
JR大阪駅のホームに立ち、見上げると、灰色にくすみ、老朽化した屋根が目に飛び込んできた。しかし約半年後、この風景は劇的に変わる。
現在の屋根はすべて取り払われ、ホームは波打つドーム形の屋根に覆い尽くされることになる。新しい大阪駅の顔となるこの屋根は東西180m、南北100mと、サッカー場2.5面分という大きさだ。
「今まで駅の上空は活用されてこなかった。画一的な駅から世界に誇れる駅にしたい」。JR西日本創造本部大阪ターミナル開発チーム課長の宮崎博司はこう語気を強める。
2011年春、大阪駅には宮崎の言う駅の上空を活用した南北を結ぶ新たな動線が出現する。ホームの上空を横切るように、大阪駅の北側と南側に立つ「ノースゲートビルディング」(2011年春完成)5階と、「サウスゲートビルディング」(現・アクティ大阪)6階をつなぐ空中広場「時空(とき)の広場」(広さ3000平方メートル)で、解放感ある巨大通路となる。さらに、この広場の下には橋上駅舎が作られ、ここもJRの乗降客などが南北に行き来できる通路が確保される。
大阪駅の乗降客数は1日約85万人。東京の新宿、池袋、渋谷駅に次ぐ巨大ターミナルだが、「長時間たたずむことのできる空間は少ない」と大阪駅を利用する40代の会社員はこぼす。
このため、新しい大阪駅には8つの広場が設けられる。地上22mの高さに作られた「時空の広場」もその1つ。広場から下をのぞくと列車をジオラマのように眺めることができ、ガラス張りの明るいドーム形屋根から光が降り注ぐ。
また、ノースゲートビル14階には「駅ビルでは日本で唯一」(JR西日本)といわれる農園が作られ、広さ1500平方メートルにトマトやサクランボなどが栽培される。従来の駅という概念は取り払われ、「小さな街のような駅になるのでは…」(鉄道関係者)。
2011/03には九州新幹線が開通し、大阪と熊本、鹿児島を直通で結ぶ列車の運転が始まる。「関西の玄関口としてだけではなく、関西の魅力を高める観光の拠点となってほしい」と宮崎は期待を込める。
新しい大阪駅は、大阪の街そのものを変える可能性さえ秘めている。
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2011/05、JR大阪駅が生まれ変わる。2004/05の着工以来、総工費約2100億円を投じた巨大ターミナルは、人の流れやビジネスをどう変えるのかを探った。
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【JR大阪駅】
明治7年に官設鉄道の駅として開業。東海道本線、大阪環状線が乗り入れ、1日の乗降客数は約85万人で西日本最大。石造りの2代目、コンクリート造りの3代目に続き、1979(昭和54)年に現在の4代目駅舎が完成。2011/04に開業する橋上駅舎で5代目となる。
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【変わる大阪駅】(2)大梅田構想 迷う駅前地下街…私鉄とタッグ、案内図 <MSN産経 2010/11/11>を添削
大阪・キタで観光客向けに配られている1枚の地図がある。「大阪・梅田 駅周辺MAP」。大阪駅を中心に阪急梅田駅、阪神梅田駅、百貨店なども描き込まれている。裏面には梅田の地下街や鉄道各社の路線図が掲載され、「初めて大阪を訪れた人にも分かりやすい」と評判という。
地図の下段には、共同作製したJR西日本、阪急電鉄、阪神電気鉄道の企業名と「わたしたちは、大阪・梅田のまちづくりに取り組んでいます」のキャッチフレーズが踊る。JR西日本創造本部副本部長の北園茂喜は「3社で梅田地区の地図を作るのは初めて」と明かす。新しい大阪駅の誕生をきっかけに、これまで敵対心の強かった私鉄各社とJRがタッグを組んでエリア集客を高めようとする試みが始まっているのだ。
旧国鉄の主要駅から私鉄各社が路線を延ばしてきた首都圏とは異なり、私鉄王国といわれる関西では阪急や阪神が大阪駅から離れた場所にターミナルをつくり、ライバル心をむき出しにしながら発展してきた。
「沿線人口が減る中、共倒れになっては意味がない。阪急、阪神と手を組んで梅田地区を発展させる」と北園は話す。阪急梅田駅周辺(茶屋町)と阪神梅田駅周辺(西梅田)は、これまで大阪駅で分断されていた。しかし、新しい大阪駅では南北の動線が確保され、行き来しやすくなることから「大梅田」として一体的に活性化できるといわれている。
「できることをどんどんやっていきたい」。JR西日本社長の佐々木隆之はこう強調する。私鉄各社とJR西日本は競合関係にあるが、「手が組めるところは組みたいという思いもある。まずは組めたことがうれしい」と本音を漏らす。
JR大阪駅の1日の乗降客数は約85万人だが、改修が完成する2011年度には91万人に増えると予想されている。ただ、三菱総合研究所が今夏実施したアンケートによると、大阪圏在住者の大阪駅周辺への訪問回数は現在の年22.2回から5年後も22.1回とほとんど変わらない見込み。
JR西日本と私鉄による大梅田構想が第一歩を踏み出すなか、三菱総研主任研究員の水嶋高正は「外国人観光客の誘致が大きなテーマになるだろう」と分析している。
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【変わる大阪駅】(3)混雑緩和 エスカレーターも大幅増、ストレスなく行き来 <MSN産経 2010/11/12>を添削
JR大阪駅の1日平均乗降客数は85万人と、西日本一を誇る。私鉄や地下鉄への乗り換え客も多く、ラッシュ時間帯にはホームに人があふれ、前へ進めないほどだ。しかし、改修が進むにつれ、その混雑ぶりも解消されつつある。
旧駅ではエスカレーターが上りと下り各1台しかないホームもみられたが、新駅では増設。エスカレーターは21台から74台、エレベーターは5台から12台へ大幅に増える。
大阪駅東側の改札口「御堂筋口」は、大阪市営地下鉄の御堂筋線や阪急電鉄との乗換えに使われ、乗降客全体の約半分が利用する。
改修前は各ホームと御堂筋口を結ぶエスカレーターはなく、これまで階段のみだった。改修がほぼ終わった今、エスカレーターが各ホームに5台設置され、朝のラッシュ時には4台がホームから改札口へ向かう下りエスカレーターとなって混雑を緩和する。混雑時間帯が分散される夕方ラッシュ時には、上りが3台、下りが2台となった。
JR西日本がJR神戸線下りホーム(京都方面からの電車が入るホーム)で、朝のラッシュ時間帯(午前8時~8時半)の混雑状況を計測したところ、改修前はホームから人がいなくなるのに2分以上掛かったが、改修後は約1分半に短縮されたという。
「相当な回数のシミュレーションを重ねており、効果は出てくる」。社長の佐々木隆之は改修後の混雑緩和についてこう胸を張る。2010/11/01には橋上駅舎と乗換え通路の使用が始まり、さらなる混雑緩和が期待されている。
通勤で大阪駅を利用するという40代のビジネスマンは「常に混雑していた中央口付近もスペースが広くなったせいか、ラッシュ時でもストレスを感じなくなった」と評価する。また、一部のホームは幅が広くなったため「列車待ちの列を避けながら移動することも少なくなった」と話す。
車椅子を使う人たちのバリアフリー面も飛躍的に向上した。これまでは各ホームの東側に1台ずつしかなかったエレベーターを2台に増設。西梅田方面に移動しやすくなったほか、リニューアルする南北の駅ビルへの行き来も楽になり、大阪駅は人にやさしいステーションに変貌を遂げようとしている。
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大阪駅開発プロジェクトの進捗状況について <2010/09/15 JR西日本社長記者会見プレスリリース>より
大阪駅開発プロジェクトでは、2010/09/11にドームの大屋根部分を塞ぎ終え、幅10mの屋根を左右に7枚ずつ配置し、中央40mと合わせ、合計東西約180m、南北約100mの大屋根が誕生しました。
JR大阪三越伊勢丹の開業についてですが、開業目標を2011年春とし、2004(平成16)年に着工し、工事を進めてまいりました。現時点では2011/05の開業を予定。
また、大阪駅の橋上駅舎は乗換え通路として、2010/11/01から暫定的に使用を開始します。その他、中央コンコースは、2011年春に完成予定となっております。
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大阪駅 新5号ホーム(11番のりば)の使用開始について <JR西日本 2009/11/19>を基に
大阪駅改良工事は、この度、新5号ホームの工事の終了に伴い、主に北陸方面特急列車の専用のりばとして使用開始する。
1.使用開始するホーム
大阪駅新5号ホーム(11番のりば)
2.使用開始日
2009/12/20(日)始発から
初列車:特急「サンダーバード1号」富山行き(07:06入線、07:10発車)
3.のりばが変更となる列車
○11番のりばに変更となる列車
特急「サンダーバード」、特急「雷鳥」全25列車
特急「ワイドビューひだ25号」、特急「ワイドビューしなの9号」、急行「きたぐに」
以上28列車
※この他、特急「ビジネスサンダーバード」などの臨時列車も11番のりばを使用する。
○停止位置が変更となる列車
引き続き9・10番のりばを使用する上記以外の特急列車の停止位置をホーム中央寄りに変更する。
※特急「北近畿」、特急「はまかぜ」、特急「はるか」など
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