新神戸駅の白煙トラブル、正体は湯気?水蒸気? <2017/03/08 16:00 神戸新聞NEXT>を編集
山陽新幹線 新神戸駅東側のトンネルから水蒸気が上がり、上下線が運休するなどしたトラブルから2017/03/08で1週間が過ぎた。
火災と誤認した119番が相次ぐほど煙の量は多かったが、発生した詳しい原因は不明のまま。今後も消防などに通報があれば運行を止めて確認しないわけにはいかず、JR西日本は対策に頭を悩ませている。
2017/03/01 05:50ごろ、神戸市中央区熊内町の六甲トンネル出入口付近で「白い煙が出ている」と通行人が119番。JR西日本や神戸市消防局などがトンネル内を調べたが、異臭や火災の形跡はなかった。安全確認のため上下11本が運休、49本が最大で約2時間半遅れ、約2万3200人に影響した。
JR西日本などによると、六甲トンネルは全長約16kmと長いため、内部は湿度が高く、気温は年間を通じてほぼ一定。2017/03/01は17~18度程度とみられ、外気の3.7度とは10度以上の差があった。水分を多く含んだ暖かい空気が、トンネルの外で冷たい空気に触れ、白煙のような水蒸気が発生したとみられる。
京都大学大学院 工学研究科 社会基盤工学専攻 資源工学講座 計測評価工学分野 教授の朝倉俊弘(トンネル工学)は「冬の朝に吐いた息が白くなるのと同じこと。急に冷え込んだ日の朝には発生しやすくなる」と話す。六甲トンネルでは過去にも発生したといい、現場をよく知るJR関係者は「六甲トンネルの地下に流れる有馬温泉の源泉が影響したのではないか」と推測していたという。
全国でも同様の現象は起きている。長野県上田市で2016/01、北陸新幹線の五里ケ峯トンネルから水蒸気が出ているのをJR東日本の社員が確認。JR北海道やJR東海などでもあったが、いずれも運行に支障はなく、記録には残っていないという。
困るのは対策だ。水蒸気が発生する詳細な条件などが分からない上、消防などに通報された場合、今回のように安全確認が終わるまで運行を止めなければならない。
JR西日本広報部は「消防などと連携を密にし、運行に支障が出るような大きなトラブルにならないようにするしかない」。
朝倉教授は「新幹線の運行を長時間止めるのは経済的損失が大きい。トンネル内に温度センサーを設置して毎日チェックするなどの具体的な対策を考えるべきだ」と話す。
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山陽新幹線トンネルから水蒸気か 運休、遅れで混乱 <2017/03/01 11:56 神戸新聞NEXT>を編集
2017/03/01 05:50頃、JR山陽新幹線 新神戸駅東側の六甲トンネル出入口付近(神戸市中央区熊内町)で、「トンネルから白い煙が出ている」と通行人から119番があった。JR西日本などによると、トンネル内に火災の形跡はなく、水蒸気とみられるという。安全確認のため11本が運休、49本が最大2時間半遅れ、約2万3200人に影響した。
JR西日本によると、急な冷え込みのため、外気とトンネル内で温度差が生じ、水蒸気が発生したとみられる。JR西日本、神戸市消防局、兵庫県警葺合警察署などがトンネルの内部を確認したが、異臭や火災の形跡はなかったという。
JR西日本は安全確認のため、新大阪~岡山の上下線を始発から、岡山~博多の上下線もその後、運転を見合わせた。08:25に全区間で運転を再開した。
(中略)
近くの神戸市立布引中学校の男性教頭(50)は「トンネルから、うっすらと蒸気が立ち上っているのが見えた。初めてのことで、職員室でも話題になった」と驚いていた。
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