鉄道自殺「青色」で防げ JR西日本の踏切で照明設置進む <神戸新聞 2009/02/03>
JR西日本が、踏切に青色発光ダイオード(LED)を使った照明灯を導入したところ、設置エリアでは4年で10件程度あった自殺が、設置後の約2年で1件と減少する効果が出ていることが分かった。JR西日本での飛込み自殺はここ数年、増加傾向に転じており「人の精神を落ち着かせる沈静効果がある」とも指摘される青い照明灯の効果に期待を寄せている。
JR西日本によると、管内で死亡した自殺の件数は、1987年の発足後、2002年度の124件をピークに年々減少し、2006年度には77件になった。しかし、2007年度は85件と増加に転じ、2008年度も12月末までに70件に達した。
JR西日本大阪支社は2006/12から、LEDの照明灯をJR関西線とJR阪和線の計38踏切に順次、設置した。これらの踏切では過去4年、夜間の飛び込みなどが11件あったが、設置後は昨年末の1件にとどまっている。
(中略)
JR西日本は、科学的な相関関係の実証が不十分なため「一定の成果を確認できれば、本格的な導入を検討したい」としている。
自殺予防策としては、京阪神を中心に非常停止ボタンの設置対象駅を1日乗降客が5千人以上の約300駅に拡大。JR京都線・JR神戸線の野洲〜網干 約77kmで、線路内への立ち入りが多い場所のフェンスを約30cm高くするなどの対策を進めている。
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