JR西日本社長会見:2018年7月 を編集
3 大阪北部地震を受けての対策について
1カ月前の2018/06/18(月)に発生しました、大阪北部地震を受けての私どもの対策につきまして、お知らせします。
発生当日は京阪神エリアの多くの線区において、運転再開が夜間となり、ご利用のお客様には大変ご迷惑をおかけしました。
今回、まずは設備点検を行う社員や通勤途上のスタッフ社員も含め、駅間停車列車からのお客様の降車と徒歩案内を優先させていただきました。そのあと、運転再開に向けた手続きを進めてまいりましたが、設備点検に際しては、渋滞に巻き込まれた箇所もあり、時間を要してしまいました。また、朝の通勤時間帯に発生したため、列車本数が多く、指令所から乗務員に対して行う運転再開の手続きにも時間を要してしまいました。運転再開までのおもな流れといたしましては、安全最優先、お客様救済優先を貫いた結果であり、このスタンスは今後も堅持したいと考えております。しかしながら、お客様降車および運転再開に向けた手続きのそれぞれの場面においては、今回の地震で時間を要したことを踏まえ、短縮を図っていきたいと思います。
以上を踏まえて、今回は大きく3つの観点で、私どもの対策についてお知らせします。
1点目は、「お客様降車などの迅速化」についてです。
【今回規模地震を想定した訓練の実施】
指令所においては、今回規模の地震が再び関西圏で発生することを想定し、初動からお客様降車・誘導、線路など設備点検、運転再開に至る訓練を継続的に実施します。
【お客様の降車や歩行に適さない箇所情報の共有、ならびに同箇所に停止した列車を救済するオペレーションの確立】
計測震度4.0~4.5の区間では、取り扱いとして駅間停車列車を次駅まで運転再開させることができますので、これを徹底していきます。一方、計測震度4.5以上の区間では、運転再開にあたって線路点検を行う必要がありますので、長大橋梁やトンネル、山間部など、お客様の車外降車、歩行に適さない箇所に停止した列車の進路の線路点検を優先的に実施するオペレーションを標準化します。
【お客様降車・誘導方法のマニュアル化と訓練の実施】
(略)
【駅、車両への簡易トイレ等の装備】
不測の長時間停車に備えるため、車内および駅に簡易トイレや目隠しシートを配備していきます。
2点目は、「運転再開手続きの迅速化」についてです。
【「指令所⇔乗務員」の手続きの迅速化】
運転再開手続きは現行、指令員が1列車ずつに個別で通告していますが、これを一定区間の複数列車に対して一括で通告できるようにします。また現行、指令員と乗務員との間では無線を用いてやり取りを行っていますが、有事の際には、乗務員に貸与している携帯電話の番号を一括収集するスマートフォンアプリを活用し、携帯電話でもやり取りを行えるようにします。
【「指令所⇔設備点検班」の手続きの迅速化】
現行、指令所が設備点検班と個別に行ってきた手続きについても、一括で行える仕組みに見直します。
# この現在でも「個別」連絡なんだって。。。
3点目は、「お客様や自治体への情報提供」についてです。
【お客様への情報提供】
運行情報は現在、私どものホームページに加えて、「列車運行情報アプリ」および「列車走行位置サービス」などで発信していますが、8月1日よりTwitterによる拡散効果を活用した情報発信も行います。
【踏切鳴動対策】
緊急搬送道路など、重要な道路と交わる踏切については、あらかじめ自治体と情報共有し、道路交通が踏切鳴動の影響を受けないように遮断解除などの対応を実施します。
# これ、東日本大震災の検討事項だよね。。。
【自治体との連携】
有事の際の私どもと自治体間の窓口を明確化し、運行情報や運行計画を適時提供するとともに、自治体の帰宅困難者対策などに円滑に対応できるよう連携を強化します。
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