相互乗り入れ「投資見合わず」神戸地下鉄と阪急電鉄の協議仕切り直し <神戸新聞NEXT 2020.03.06>を編集
神戸市営地下鉄西神・山手線と阪急電鉄神戸線を相互乗り入れさせる構想に関し、神戸市と阪急電鉄が、三宮駅周辺の地下に新駅を設けて接続するなどの検討案について「現時点で投資に見合う効果が見込めない」との結論を出したことが2020/03/05、分かった。
乗り入れ構想は撤回しないが、いったん検討に区切りをつけ、今後も交流人口の増加など社会環境の変化をにらみながら、再検討の時期を探るという。
相互乗り入れは、阪急の要請に神戸市が応じる形で2018年度に検討を開始。利便性向上や用地確保などの観点から、三宮地区、新神戸駅周辺、新長田駅地区の3カ所を接続地点に想定し、接続方法や運賃、需要予測などを調査してきた。
必要な事業費は2000億円規模と試算したが、すでに神戸市内はJR、阪急、阪神、山陽電鉄などが運行して東西交通の利便性が高いなどの理由から、相互乗り入れで得られる効果は限定的と推計。事業費回収の見込みが立たないと判断し、具体的な検討をいったん終えたという。
神戸市は人口減少の対策として、地下鉄沿線などの駅前再整備や周辺での大規模な住宅供給計画を掲げており、今後も事業性を見極めつつ実現の可能性を探る。
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