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最後の車両、茨城へ 2008春廃線の旧三木鉄道 <2009/06/03 神戸新聞など>
2008/03で廃線になった三木鉄道で、残っていた最後の車両が、ひたちなか海浜鉄道(茨城県ひたちなか市)に売却されることが決まった。清算会社が保有していた3両のうち、既に2両は樽見鉄道(岐阜県本巣市)、北条鉄道(加西市)と契約がまとまり、それぞれの地で運行している。廃線時に三木鉄道を走っていた3両の第2の人生が決まった。
売却が決まった車両は、1998年富士重工製の「ミキ300-103」。当時1億円で購入した。3両のうちで最も古い。2008秋に2両の売却が決まってからも、清算会社が国内外の鉄道会社と個別に交渉を続けていた。地方鉄道を取り巻く状況は厳しく、財政難などから難色を示す会社が多い中、車両の老朽化問題を抱えるひたちなか海浜鉄道と契約がまとまった。売却額は500万円。
ひたちなか海浜鉄道は茨城交通の運営だったが、2008/04に鉄道部門が分離して、ひたちなか市の第3セクターとして開業。ひたちなか市内で運行している。ひたちなか海浜鉄道社長の吉田千秋は「車体の色は三木鉄道時代のままにしようと考えている。現有の車両は古いものが多く、これでサービスの向上を図りたい」と話した。
三木鉄道清算会社代表清算人の寺口正広は「車両は少なくとも30年は走るとされており、まだ10年しか走っていない。名残惜しいが、活用した方が車両のため。新天地で活躍してほしい」と期待を込めた。車両は2009/06中にも搬出される予定。
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岐阜で第2の人生へ 旧三木鉄道、2両目を搬出 <神戸新聞など 2008/12/09>
2008/03/31で廃止された三木鉄道の車両1両が2008/12/09、売却先の樽見鉄道(岐阜県本巣市)に向けて搬出された。2008/12/08夜に北条鉄道(加西市)に運ばれた車両に続き2両目。出発を前に、現地の人らと交流している三木市民らが集まり「ありがとう。岐阜にも乗りに行くよ」とエールを送った。
この日集まったのは、本巣市民らでつくる「うすずみ桜想会」の16人。本巣市内で樹齢千数百年の淡墨桜の苗木を育ててきた縁から、現地に向かう車両に、はなむけの気持ちを込めたリースを飾り付けた。
今回売却されたのは、2002年製の「ミキ300-105」。これまでに18万8671kmを走っており、樽見鉄道と約3470万円で売買契約を結んでいた。樽見鉄道は車両の色を当面塗り替えない方針。一部を改修し、2009/03ごろから走らせる。
三木鉄道の清算会社は引き続き、残る1両の売却先を探す。
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北条鉄道:廃線の三木鉄道車両を購入 <毎日新聞 2008/10/30>を添削
2008/03で廃線になった三木鉄道(三木市)の車両1両を、北条鉄道(加西市)が購入することが決まった。両社は2008/10/30に購入契約を結び、今年度中の運行開始を目指す。
北条鉄道では「購入後も車両の外装を変えずに運行する」との案も出ており、かつて三木鉄道で活躍した姿が再び見られるかもしれない。
北条鉄道が現在所有する車両はディーゼル車3両。うち1両のレールバス「フラワー1985」が20年以上の運行で老朽化したため、新たに車両を購入することを決めた。
今回購入するのは1999年製造のディーゼル車「ミキ300-104」(定員116人、全長18.5m、重さ約30t)で、走行距離(2008/08/05現在)は約43万9000km。車輪の大きさ以外は北条鉄道で運行中の車両と同じ構造。一方、レールバスは第一線を退き、イベント中心に運行される。輸送コスト削減のため、同様に三木鉄道から車両を購入する樽見鉄道(岐阜県本巣市)と11月下旬〜12月上旬の同じ日に輸送作業を行う。
北条鉄道の筆頭株主である加西市は、車両の購入費用1785万円や輸送費用を補助するため、12月議会に補正予算案を提出する方針。
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