高架下の貸地返還要請 JR西日本 <神戸新聞 2009/09/07>を添削
JR西日本が、JR神戸線の灘〜新長田の高架下にある店舗などと借地契約をしている土地約700件に対して返還を求めており、これまでに10件の返還があったことが2009/09/06、分かった。
将来の高架改修に備えているといい、借地権の譲渡禁止も厳格化し、返還を促している。店が集中する三ノ宮〜神戸の浜側は契約の経緯から対象外としているが、空き店舗の増加を危ぶむ商業関係者からは不安の声が上がっている。元町の高架下などは個性的な店が多い商店街として人気がある一方、老朽化が進み、漏電による火災も起きている。
高架は1931(昭和6)年に完成。三ノ宮〜神戸の高架下は当時、路上の屋台を移転させるために、神戸市が旧国鉄から浜側を一括して借り受けた。終戦直後の不法占有状態を経て契約関係は複雑化。1987年の国鉄民営化に際し、各権利者は20年間か30年間の契約をJR西日本と結んだ。
20年契約が満期となった2年前からJR西日本は返還を求め始めた。高架も老朽化しており、点検や補修に備えるのが目的という。JR西日本は契約の更新に応じてはいるが、これまで交渉次第で認めていた借地権の譲渡や転貸を原則として禁じ、契約条項の順守を求めている。
だが、もともと増えていた空き店舗の解消を図る地元にとって、譲渡や転貸の禁止は逆効果。また、JR西日本は「返還後は自社物件として建て直す」としているが、返還された10件のうち9件は空き店舗や更地のままだ。
一方、三ノ宮〜神戸の浜側の土地約280件については、神戸市が契約に介在した経緯があり、JR西日本は神戸市主導での返還を期待する。しかし、神戸市は「今は地代のやりとりに神戸市は介在しておらず、JR西日本と権利者の直接契約にしてほしいのが本音」と話す。
JR西日本は「高架は現段階では安全だが、いずれ大規模な補修が必要。できるだけ返還を進めた上で、現実的な補修方法を検討したい」としている。
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2009/08/05夜に発生した高架下の火災がこの記事のきっかけでしょうねぇ。
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