気仙沼線、BRT決定 JRと自治体が合意 <岩手日報 2012/05/08>を編集
東日本大震災で被災したJR気仙沼線の第5回復興調整会議は2012/05/07、仙台市で開かれ、不通となっている気仙沼~柳津(55.3km)について、沿線の2市1町とJR東日本がバス高速輸送システム(BRT)による仮復旧で正式合意した。JR東日本は、気仙沼~本吉(21.3km)で2012年内の一部区間供用を目指し、2012/05中にもバス専用道の工事に着手する方針を示した。
会議は一部非公開で、気仙沼市、登米市、南三陸町、JR東日本などから約40人が出席。座長の岸谷克己(国土交通省東北運輸局鉄道部長)によると、鉄道復旧の確約をBRT容認の条件としていた気仙沼市が、JR東日本からBRTはあくまで仮復旧との確約を得られ、(鉄道復旧への)課題解決に向け、前向きに検討していく姿勢を確認できたとして、BRTを了承、合意に至ったという。
JR東日本復興企画部担当部長の山口保幸はBRTの今後の日程について「できる箇所から走らせ、2012年内には運行したい」と説明。全線運行は「最初の運行開始から1年程度でできれば」とした。
鉄道復旧については防潮堤整備などによる安全確保や費用面の課題を挙げ「まちづくりと合わせ、安全が確保された鉄道復旧への課題解決のため議論していきたい」と述べた。岩手県の山田線、大船渡の復旧についても「同様の考えだ」とした。
気仙沼市副市長の峯浦康宏は会議終了後、記者団に対し「BRTは振替バスよりも利用しやすく整備してほしい」と述べた。安全な鉄道復旧に向け、内陸部へのルート変更が必要だという認識も示した。
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