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 2008/07/30に東京臨海高速鉄道りんかい線 国際展示場駅で起きた重大インシデントについて、運輸安全委員会は2010/02/26に調査報告書を発表した。
 このインシデントの概要は以下の通り。
 1.国際展示場駅を出発した電車(JR東日本205系電車)が、発車直後に運転台の戸閉表示灯が消灯し、非常停車。
 2.停止後、旅客用乗降扉を確認したところ進行方向左側(ホームとは反対側)の全ての扉が開いていた。
 3.車掌が車掌スイッチを数回操作したが、扉はスイッチを押している間しか閉まらず、手を離すと開くという状態であった。
 4.運転士側車掌スイッチの操作を運転士が試みたところ、スイッチから手を離しても扉が閉じたままの状態となった。
 5.旅客の転落等がなかったことを確認し、国際展示場駅を約12分遅れで発車した。
 6.新木場駅まで運転されたあと回送となり、八潮車両基地に入庫した。
 7.列車には乗客約500名が乗車していたが、旅客用乗降扉が開いたことによる乗客の転落はなかった。

 報告書では、原因として、車掌スイッチを調べたところ、スイッチ内部の部品に油枯れや錆が発見され、これが原因でホームとは反対側の左側ドアが開いたものとした。

 対策として、東京臨海高速鉄道がマニュアルでドア開扉の原因が特定出来ない場合は運休か回送とすることとしたこと。JR東日本がこの車掌スイッチと同形の車掌スイッチについて、内部接点の転換状況の一斉点検を実施するし、従前のスイッチを使用しているものについては、緊急的に改良型スイッチに交換し、その後、接点部がリードスイッチであるスイッチに交換したこと。を挙げている。
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神戸港 係留ロープ事故 昨春から13件 <2010/02/25 読売新聞>を添削

■海保、パンフ作り防止へ
 神戸港で、外国船の出入港時に係留ロープが切れる事故が、2009/04以降、13件起こっていることが神戸海上保安部などのまとめでわかった。2009/03には、岸壁にいた作業員2人が切れたロープに当たって死亡する事故も発生。全国的にも同様の調査例はなく、神戸海上保安部は「予想以上に発生しており、重大な事故につながりかねない」とパンフレットを作って、再発防止に努める。

 事故をきっかけに、海運会社が外国船を対象に調査した。神戸海上保安部によると、ロープが切れた船は、5000〜1万トンのコンテナ船が大半。船首と船尾の各2か所をロープで岸壁に固定する際、ロープに負荷がかかるケースが多い。同規模の船には着岸を支援するタグボートがつかず、着岸位置まで正確に寄せる時、ロープを巻き取る力に頼りがちになる。
 2009/03/20に神戸・ポートアイランドで起こった死亡事故は、船が予定より進行しすぎたため、船首の係留ロープ(直径10cm)を船上から巻き取り、岸壁に近づこうとした。しかし、ロープが負荷に耐えきれず破断。跳ね上がり、岸壁にいた作業員2人を直撃した。切れた反動でロープは勢いよく跳ね上がり、凶器になり得る。
 事故はロープに無理な負荷がかかった例が多く、他にはロープの老朽化や乗組員の操作ミスが目立った。神戸海上保安部は、2010/03末までに啓発用パンフレットの作成を決定。船側に、傷んだロープの使用や、無理な着岸操船をやめるよう呼びかける。神戸海上保安部の星崎隆・警備救難課長は「2009/03の死亡事故以後、怪我人が出ていないのが救い。無理なロープの使い方は控えてほしい」と話している。

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神戸港:係留ロープが切れて作業員直撃、2人死亡 <2009/03/20>

 2009/03/20 07:30ごろ、神戸港ポートアイランドコンテナ第18バース(神戸市中央区港島8)で、大型コンテナ船の係留作業中、岸壁を繋いでいた布製ロープが中ほどで突然切れた。岸壁の男性作業員2人が跳ね上がったロープに薙ぎ倒され、1人は即死、もう1人は1時間後に死亡した。
 神戸水上警察署は、業務上過失致死の疑いで作業責任者やコンテナ船の船長から事情を聴いている。

 該当船は香港船籍のコンテナ船「強国(KUOCHANG)」(全長約170m、約1万5000t)。
 【死亡】いずれも海運業 早駒運輸(神戸市中央区)のアルバイト作業員
  佐名和博さん(20)=尼崎市食満6=
  山口諒さん(20)=神戸市長田区長田天神町5=

 死亡した2人は早駒運輸の男性社員(35?43?)と共に、船首と船尾から降ろされたロープ(長さ150m、直径7cm)を岸壁の係留柱につなぎ、船側の機械でロープを巻き取って接岸しようとしていた。2人が船首側の岸壁で、船から投げられたロープ2本のうち1本を岸壁の係留柱に固定し、もう1本を固定しようとしたところ、突然、船が動き出し、固定していた方のロープが切れた。

 なお、大型船の係留用ロープは太く頑丈で、張り詰めた状態から切れると極めて危険。海運関係者は「鉄の棒で殴られるようなものだ」と話している。
 早駒運輸によると、佐名さんは2008/02、山口さんは2008/10にアルバイトで採用された。
JR函館線で特急が1kmオーバーラン 運転士が考え事 <MSN産経 2010/01/20>

 2010/01/19 21:45ごろ、JR函館線 砂川駅(砂川市)で、特急スーパーカムイ51号(新千歳空港発旭川行き、5両編成)が停車位置を約1km行き過ぎて停車した。乗客73人に怪我はなかった。
 JR北海道によると、男性運転士が考え事をしていて停車し忘れた。指令センターの指示で、列車はホームに戻らず次の駅に向かった。乗車予定の3人は後続列車に乗り、降車予定の6人は次の滝川駅で下車して3人は札幌行き特急で戻り、3人は自分たちで目的地に向かった。
プログラム不具合が原因=羽田空港の管制システム障害 <時事通信 2010/01/15>を添削

 羽田空港の管制システム障害で200便以上に影響が出たトラブルで、国土交通省は2010/01/15、成田空港とのターミナルレーダー管制一元化で新たに導入したプログラムの不具合が原因だったことを明らかにした。
 国交省によると、不具合があったのは、気象情報をシステムに入力するプログラム。本来の場所ではなく、航空機の位置情報などを入力する部分にデータを送ってしまうプログラムミスがあり、システムの負荷が大きくなって画面上に航空機情報が表示されるのが遅くなったとみられる。

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コンピューターに過大な負荷=210便に影響−管制一元化の羽田システム障害 <時事通信 2010/01/14>を添削

 羽田空港の管制システム障害で、出発便の遅れや欠航などの影響は2010/01/14夕までに、国内便計210便に上った。同日から始まった成田空港との「ターミナルレーダー管制」一元化に伴うシステム改修と関連して、コンピューターに過大な負荷が掛かったのが直接の要因とみられ、国土交通省は根本的な原因の究明を急いでいる。
(中略)
 国交省によると、4本目の滑走路が供用開始される2010/10以降に必要なプログラムなど、現在は不可欠ではない機能を停止し、コンピューターへの負荷を軽減したところ、システムは順調に稼働している。ハード面に問題はなく、システム改修で導入したプログラムなどに何らかの不具合があった可能性がある。

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羽田空港、管制システムダウン=欠航など50便以上に影響−成田と一元化初日 <時事通信 2010/01/14>を添削

 2010/01/14 10:40ごろ、羽田空港のターミナルレーダー管制システムに障害が発生して発着ができなくなった。バックアップシステムに変更するなどし、発着を再開したが、50便以上に欠航や引き返し、目的地変更、遅れが相次いだ。システムは正午前に復旧。国土交通省が原因を調べている。
 同省によると、同日は羽田空港と成田空港のターミナルレーダー管制を一元化し、羽田空港から管制する運用初日。03:40ごろにシステムを立ち上げた際に異常はなかったが、10:30ごろになり画面上に表示された航空機の便名、飛行計画などを示す表示の動きが遅くなり、止まったようになったため、バックアップシステムに切り替えた。
(後略)
列車到着時刻の確認怠る <時事通信 2010/01/14>を添削

 北海道富良野市のJR富良野駅で2009/12/28、快速列車と除雪車が衝突し、乗客ら12人が怪我をした事故で、駅員と除雪車の乗務員の間で、列車の到着時刻を確認していなかったことが2010/01/14、JR北海道が明らかにした。

 JR北海道によると、除雪車の作業ルートは、駅にいて信号などを切り替える担当の駅員と除雪車の乗務員が無線で連絡を取って決める。打合せの際は必ず次の列車の到着時刻を確認することになっているが、今回は確認していなかった。乗務員は列車のダイヤを持っているが、到着時刻を把握していなかった可能性がある。

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快速列車と除雪車が衝突 12人軽傷、北海道・富良野 <2009/12/29>

 2009/12/28 21:40ごろ、JR根室線 富良野駅(富良野市日の出町)の構内で、快速列車(滝川発新得行、1両編成)と線路の除雪車が衝突した。JR北海道や富良野警察署によると、列車の乗客12人全員と除雪作業車の作業員3人が病院に搬送され、うち乗客9人と作業員全員の計12人が打撲などの軽傷を負った。列車の運転士は無事だった。

 快速列車は滝川方面から富良野駅に向かって走行していたが、駅のホームから約200m手前で、同じ線路上に止まっていた除雪車と衝突。いずれも脱線はしなかった。

 JR北海道によると、除雪車は富良野駅構内で上り線の除雪作業後、別の線路を除雪するため移動中、ポイント部分で異常音がしたため作業員が確認し、除雪車に戻ったところで衝突した。作業は富良野駅と除雪車側とが連絡をとりながら進めていたが、双方の証言が食い違っている。

 運輸安全委員会は2009/12/29、調査官2人を現地に派遣した。
羽越線脱線:JRの過失強調 山形県警「突風は予見できた」 <共同通信 2009/12/21>を添削

 JR羽越線の脱線事故で、当時のJR東日本新潟支社輸送課の指令室長ら3人を業務上過失致死傷容疑で書類送検した山形県警は2009/12/21、記者会見した。
 吉田敏雄刑事部長は「意見は分かれるところだが、気象状況を把握していれば突風は予見できた」とし、事故は回避可能だったと強調した。
 芳賀豊松捜査1課長は「事故のあった2005/12は暴風警報などが11回発令され、うち9回は運転規制していた」とし、「事故当時、気象に関する情報収集を怠った上、適切に判断できていなかった」と当時の総括指令長(52)ら2人の過失を指摘した。指令室長については「日頃から運行について指導を徹底すべきだった」と述べた。

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羽越線脱線:JR指令室長ら3人書類送検 山形県警 <共同通信 2009/12/21>を添削

 2005/12、山形県庄内町のJR羽越線で特急列車が強風にあおられ脱線転覆し、5人が死亡、33人が重軽傷を負った事故で、山形県警は2009/12/21、業務上過失致死傷の疑いで、当時のJR東日本新潟支社輸送課の男性指令室長(54)ら運行担当者3人を書類送検した。他に書類送検されたのは、総括指令長をしていた指令室の男性副課長(52)、指令長だった男性主席(47)。

 山形県警は事故当時、暴風雪警報が出され、付近の別路線では強風による被害が多数出ていたことを重視。列車の運行を続ければ、重大な事故を引き起こす可能性があったことを予測できたとし、運行を見合わせることで事故は回避できたと判断した。
 送検容疑は、事故当時は悪天候だったのに、指令室長らは運転を一時中止するなどの措置を講じずに業務上の注意義務を怠り、列車の運転を継続させた過失によって事故を引き起こした疑い。
 送致書には起訴すべきだとの「厳重処分」ではなく、起訴の可能性を残す「相当処分」の意見を付けたとみられる。

 一方で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現・運輸安全委員会)が2008/04に公表した報告書では「局地的な突風は周辺風速計で観測できず、速度規制をしなかったJR東日本に問題はなかった」として突風の予見は困難だったとの見解を示している。
阪急電鉄株式会社甲陽線甲陽園駅構内列車脱線事故

航空・鉄道事故調査委員会 鉄道事故調査報告書 2009/08/28
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/report/RA09-7-1.pdf
を抜粋添削

1.1 鉄道事故の概要

 阪急電鉄甲陽線夙川駅発甲陽園駅行き3両編成の下り普通第11059列車は、2008/09/20(土)、ワンマン運転で苦楽園口駅を定刻(11:50)に出発した。列車の運転士は、甲陽園13分岐器を速度約17㎞/hで進入した後、分岐線側である甲陽園駅1号線ホームに速度15㎞/h以下で進入したところ、車両に強い揺れを感じたため、常用ブレーキを使用して所定の列車停止位置より約30m手前に列車を停止させた。
 列車は、3両目の前台車全2軸が右へ脱線していた。
 列車には、乗客約20名及び運転士1名が乗車していたが、死傷者はなかった。

4 原 因
 本事故は、本件分岐器始端付近において、本件列車の脱線係数が増加するとともに、限界脱線係数が低下したため、本件列車「2両目の後台車第1軸」「3両目の前台車第1軸」の外軌側車輪である右車輪が右トングレールに乗り上がり、内軌側車輪である左車輪が左トングレールと左基本レールの間に脱線したものと考えられる。このうち、「2両目の後台車第1軸」は、脱線した後、トングレール終端付近で復線したものと考えられる。

 本件分岐器始端付近において、脱線係数が増加するとともに、限界脱線係数が低下したことについては、以下のことによる可能性があると考えられる。
 (1)脱線係数が増加したことについては、
  ①急曲線のため大きな横圧が発生する箇所において、曲線半径をより小さくする側の通り変位や継ぎ目折れ等が存在したため、横圧が増加したこと、
  ②カント超過に加えて、カントの逓減区間の位置がずれていたことにより分岐器内で平面性変位が生じ、輪重が減少したこと。
 (2)限界脱線係数が低下したことについては、
  ①通り変位や継ぎ目折れなどによりアタック角が増加したこと、
  ②交換して間もない車輪で、フランジ部が粗かったことなどから、フランジとレール間の摩擦係数が増加していた可能性があること。
 なお、(1)については、急曲線における阪急電鉄の軌道管理の方法が関与したものと考えられる。

 また、本件列車の2両目と3両目が脱線したことについては、本件分岐器への進入速度が1両目と比較して2両目、3両目の方が遅く、より大きなカント超過の状態となったことが関与した可能性があると考えられる。

5 参考事項

 阪急電鉄が本事故後に講じた主な対策は以下のとおりである。
 (1)本件分岐器付近の軌道整備を行い、軌間変位、水準変位、通り変位等の整正を行った。
 (2)本件分岐器のポイント部を基準線側に鎖錠し、分岐線側を使用停止とした。
 (3)阪急電鉄の類似箇所における同種事故の対策
  ①内方分岐器手前でカントを逓減している箇所について、カントが一定となるよう改良した。
  ②車輪・レール間の摩擦力を低減するため、内方分岐器手前に摩擦調整材塗布器を設置した。
  ③内方分岐器のポイント部とリード部に脱線防止ガードを設置した。
JR京葉線停電:変電所へ電気逆流か 設備破壊、停電起こす <神戸新聞 2009/07/31>を添削

 JR京葉線の停電トラブルで、立ち往生した電車2両目の床下に据え付けてある分電装置の端子が焼け切れていたことが2009/07/31、JR東日本の調査で分かった。何らかの原因でショートしたとみられる。ショート時に発生した過剰な電流がレールの電気回路を通じて近くの変電所に逆流、変電所のブレーカーを壊し、架線の停電を引き起こしたらしい。

 電車の故障が変電所施設の破壊につながった珍しい事例で、関東運輸局は07/31、JR東日本に原因究明と再発防止策を取るよう警告した。JR東日本は端子がショートした原因を引き続き詳しく調べ、同じ系統の電車約1400両を一斉点検する。

 JR東日本によると、電車は10両編成で、うち車輪を動かすモーターが付いている6両の車両下部に、架線から受け取った電気を隣の車両に分配する装置が付いている。ショートして切れたのは前から2両目の装置の銅製端子(直径約3cm、長さ約10cm)で、装置内はすすで真っ黒になっていた。分電装置は3カ月に1度、通電異常がないか点検しており、直近の07/08は正常だった。

 2005/03に京浜東北線で同種の停電トラブルがあり、車両から異常電流が流れ出ないよう対策を進めていた。
〜〜〜〜
 珍しい? 2005年に起こっているのに?

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JR京葉線停電:原因は車両の回路異常? <読売新聞 2009/07/31>を添削

 JR京葉線が2009/07/30、停電で約7時間にわたり不通になったトラブルで、新木場〜葛西臨海公園で停止した電車の電気回路に焼け焦げた跡があることが2009/07/31、JR東日本の調べでわかった。JR東日本は車両側の電気回路に何らかの異常が起きたことが原因とほぼ断定した。

 JR東日本によると、2009/07/30 13:50頃、越中島変電所(東京都江東区塩浜)で火災が発生したため、当初は、変電所の電気系統のトラブルが原因とみて、電気供給をストップした。
 ところが、復旧作業終了後の2009/07/30 18:30頃、停止していた電車を動かす準備を始めたところ、今度は別の変電所でブレーカーが遮断した。JR東日本はこの時点で、トラブルの原因が電車側にあることに気づいた。結局、この電車を移動させて京葉線が全線で運行を再開したのは、さらに2時間半が過ぎた20:55頃だった。

 JR東日本が2009/07/31未明にこの電車を調べたところ、パンタグラフとつながる2両目の電気回路に焼け焦げた跡があるのが見つかった。この電車の乗客も読売新聞の取材に「停電して車内の照明が消えた瞬間、車両内に焦げたにおいがした」と話していた。

 国土交通省関東運輸局は2009/07/31午前、JR東日本に対し、再発防止対策を求める警告書を出した。警告書では「利用者に多大な影響を与えたことは誠に遺憾」とし、運転再開に長時間かかった原因究明が必要と指摘した。

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JR京葉線停電:7時間不通 <読売新聞 2009/07/30>を添削

 2009/07/30 13:50頃、JR東日本 越中島変電所(東京都江東区塩浜)から出火し、変電所から送電を受けているJR京葉線が全線で運行できなくなった。
 全線での運転再開は約7時間後の20:55頃で、166本が運休したほか4本が遅れ、約13万8000人に影響が出た。
 JR京葉線は都心と千葉方面の東京ディズニーランドなどを結んでおり、夏休みの行楽客や帰宅する会社員らの足を直撃した。

 JR東日本によると、新木場〜葛西臨海公園の架線で停電が起き、同区間の線路上で下り普通電車(10両編成)が停車。ほぼ同時刻に、越中島変電所で火災警報が鳴ったため確認したところ、過電流を防ぐためのブレーカーの一部が焦げているのが見つかった。このため、JR東日本はこの電車の電気回路に異常があってショートした結果、変電所のブレーカーに過大な電流が流れて火災につながった可能性が高いと見ている。
(#↑実際は次の記事に掲載)

 停車した電車の車内には、約500人の乗客が閉じこめられ、約1時間後、全員が線路に降りて約300m離れた新木場駅まで歩いた。乗客に体調不良を訴えた人はいなかった。
 この日は東京都心で最高気温33.2度を記録する真夏日となったが、停車した電車は停電し、冷房が利かないまま。

 一方、ディズニーランドの最寄りの舞浜駅では、夏休みの家族連れらが帰りの足を失い、夕方以降、バスやタクシーの乗り場には長蛇の列ができた。ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは社有バスで東京メトロ東西線の浦安駅までピストン輸送を行った。
JEX機が滑走路誤進入 大阪空港 JAC機着陸やり直し <MSN産経 2009/07/23>を添削

 2009/07/23 09:10ごろ、大阪伊丹空港で、着陸したJALエクスプレス(JEX)2200便(仙台発大阪行き、MD81、乗員乗客74人)がA滑走路に誤って進入した。このため、この滑走路に着陸しようとした日本エアコミューター(JAC)2400便(鹿児島発大阪行き、ボンバルディアDGC8-402、乗員乗客52人)が、管制官の指示で着陸をやり直した。
 国土交通省によると、JEX機はB滑走路に着陸した後、空港管制官から待機の指示を受けていたにもかかわらず、A滑走路に入った。このため、管制官は滑走路の約4km南東で着陸準備をしていたJAC機に、着陸のやり直しを指示した。当初は、JEX機が進入した1分後にJAC機がA滑走路に着陸する予定だった。
 国土交通省運輸安全委員会は重大インシデントとして、航空事故調査官3人を派遣した。
近鉄京都線:発車直後ドア16カ所全て開く車掌ミス <2009/06/16>

 近鉄京都線 大和西大寺駅(奈良市西大寺国見町)で、2009/06/16 21:10ごろ、普通電車(大和西大寺発新田辺行、4両編成)が発車直後、ホーム側ドア16カ所全てが開くトラブルがあった。電車は約10m走って停車。乗客約150人にけがはなく、ダイヤに影響はなかった。

 近鉄によると、男性車掌(20)がドアの開閉スイッチに挿した鍵を抜き忘れたまま発車し、直後にバランスを崩し、誤ってスイッチに触れたのが原因。ドアが開いたことに気付いた運転士が急ブレーキをかけた。時速10km以下の場合、走行中でもスイッチを操作すればドアは開閉する。
近鉄大阪線脱線事故:再発防止策を発表(近鉄発表) <2009/03/31>

 2009/02/27に発生した近鉄大阪線 東青山駅構内列車脱線事故において、ソフト・ハード両面からの対策をとり
まとめた。

○再発防止策について

1.再教育等ソフト面の対策
(1)関係全職場の所属員再教育
 電気、土木、駅、列車区など関係全職場の所属員ならびに電気、土木関係の請負会社所属員に対して、各種マニュアル類の再教育等を実施した。(2009/03/10までに実施済)
(2)チェックシートの再整備
 今回の事故の原因と推定される線路取付部品(移線横取装置)の取り付け、取り外しが明確になるよう再整備し、上記教育に合わせ周知した。(2009/03/10までに実施済)
(3)初列車の徐行
 ハード対策が完了するまで、移線横取装置使用後の当該箇所を通過する初列車は時速25キロ以下の速度で、安全に走行することとした。(2009/02/27に即日実施済)
※なお、事故以降、移線横取装置を使用禁止としていたが、上記の措置終了後、使用を再開した。

2.ハード面の対策
(1)装置設置数の見直し
 移線横取装置の設置箇所を必要最小限とし、必要箇所以外の移線横取装置は使用不能とする。
 【従前】全数42箇所 ⇒ 【見直し後】全数33箇所(本線28箇所、車庫線等5箇所)(2009/03/30までに実施済)
(2)移線横取装置の撤去忘れがあった場合の列車停止措置(本線28箇所について実施)
 1.関係信号機との連動
 移線横取装置の撤去忘れがあった場合には、関係信号機に停止信号を現示させ、当該箇所を走行する列車を停止させる。(2009/06末整備完了予定)
 2.移線横取装置防護用ATSの新設
 1.の措置が適切でない箇所(停止信号現示により近接踏切が鳴動してしまう箇所)においては、別途、移線横取装置防護用ATSを新設する。加えて、乗務員に当該ATSの状態を知らせるための表示灯を新設し、当該区間を走行する列車を停止させる。(2009/06末整備完了予定)

3.業務体制の総点検など
 1.鉄道事業本部内において総点検チームを設置し、現業の全職場を対象に、各種の設備、マニュアル、指導・教育体制などの総点検を行う。(2009年度上半期実施)
 2.監査団による監査を実施し、鉄道事業本部外からの視点で、業務の運営体制や管理体制を総合的にチェックする。 (2009/04〜2009/12実施)

4.その他
 運輸安全委員会の調査結果を待ち、必要な対策を行う。

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近鉄大阪線脱線事故:作業員と駅助役のチェックミスが原因(近鉄発表) <2009/02/27>

 近鉄大阪線東青山駅付近での脱線事故で、近鉄は「作業員と駅助役のチェックがいずれも不十分だったことが原因」と発表した。
 近鉄によると、現場付近では当日未明、同社の作業員4人が電線の部品を交換する作業をしていた。作業後、作業用車を本線から側線に移して車庫に入れるため、本線に移線横取装置を3カ所設置。作業用車が通過後に外し、線路脇に鍵をかけて固定するところ、1カ所を外し忘れた。始発前に現場付近を巡回した東青山駅の男性助役(59)も「異状なし」と運転指令室に報告した。
 また当初、乗客に怪我はないとされたが、女子高校生(17、三重県名張市)が右足首捻挫などの軽傷を負っていた。

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近鉄大阪線 東青山駅近くで脱線事故 復旧めど立たず <2009/02/27>

 2009/02/27 05:35ごろ、近鉄大阪線 東青山駅付近(津市白山町上ノ村)で、名張発伊勢中川行きの始発普通列車(2両編成)が脱線して線路脇の鉄柱に衝突した。
 近鉄や三重県警によると、本来は隙間がある、小型の保守作業用車が走る側線と本線との間が、接続された状態になっており、列車が側線に入り込み、車両が2両とも側線右側に約1mずれて完全に脱線した。先頭の車両は側線脇の鉄柱に衝突、右側に大きく傾いた状態で止まった。運転席のガラスが割れたが、乗客9人と乗員2人に怪我はなく、約300m離れた東青山駅まで歩いた。

 近鉄によると、当日未明に現場付近では架線の保守作業をしていた。作業後も、側線と本線との隙間を埋める移線横取装置を設置したままにしていた。現場付近には側線への進入を示す信号などはなかった。

 国土交通省は鉄道事故調査官2人を現地に派遣した。

 この事故で、大阪や京都から名古屋方面へ向かう電車に大きな影響が出た。不通区間は青山町〜伊勢中川で、バス代行輸送を行っている。所要時分は1時間〜1時間30分程度。
 近鉄大阪線:
  名阪ノンストップ特急:全列車運休
  大阪〜伊勢・名古屋の特急:大阪〜名張で折返し運転
  京都〜伊勢の特急:京都〜橿原神宮前で折返し運転
  急行など:大阪〜青山町で折返し運転
 近鉄名古屋線:
  大阪〜名古屋の特急:名古屋〜津で折返し運転
  急行など:名古屋〜伊勢中川で折返し運転

 近鉄大阪線を中心とするダイヤの乱れは終日続き、計約3万2千人に影響。2009/02/28始発からの運転再開を目指している。
東急大井町線:開かないはずの2両のドア開く <毎日新聞 2009/03/18>

 2009/03/18 16:40ごろ、東急大井町線 戸越公園駅(東京都品川区戸越5)で、普通電車(大井町発二子玉川行き、5両編成)が停車した際、通常は開かない後ろ2両のドアが開くトラブルがあった。幸い転落した乗客はなく、安全確認後に運行を再開したが、念のため自由が丘駅で運転を取りやめた。
 東急電鉄によると、戸越公園駅はホームが短く、後ろ2両がはみ出すため、線路に設置された発信器からの電波によって、はみ出した車両のドアは開かない仕組みになっている。同様に東急大井町線 九品仏駅でも4両のみ開く。
 東急電鉄はシステムが故障した可能性があるとみて、原因を調べている。この電車は1985年に運転を開始した8090系車両で、2009/03/15の月例検査では異常はみられなかった。

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東急大井町線:事故調の調査結果 <2008/02/28>
 http://araic.assistmicro.co.jp/jtsb/railway/serious/detail2.asp?ID=1706
 原因:各車両下に設置されている電気配線を車両間でつなぐ栓受内に水が侵入し、短絡回路が形成され、走行中に1ノッチでは戸閉だが、2ノッチに入れると扉開になってしまっていた。

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東急大井町線:走り出すとドアが開く <2006/03/11>
 2006/03/11 10:50ごろ、東急大井町線 大井町駅(東京都品川区)を発車した二子玉川行きの普通電車(5両)で、走行時に全車両の右側ドアが開いたことに運転士が気づき、約170m走ったところで非常停止した。約200人の乗客にけがはなかった。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は事故につながりかねないトラブル(重大インシデント)として、2006/03/13に調査官2人を派遣する。
 東急電鉄によると、この電車は大井町駅出発直前にも閉まっているはずの全部の右側ドアが一時的に20〜30cm開いた。点検して出発したが再び約60cm開いた。当時、時速約50kmだったが、立っている乗客は少なかった。
西鉄電車運転士が信号見落とし発車 久留米 <西日本新聞 2009/03/02>を添削

 2009/03/01 06:40ごろ、西鉄天神大牟田線 津福駅(福岡県久留米市)で、普通電車(甘木発大牟田行き)の運転士が、停止信号を見落とし、津福駅で待ち合せ予定の急行電車の通過を待たずに発車した。
 付近は単線で、急行電車は停止信号が出たため手前の安武駅で止まり、衝突を免れた。西鉄は「(信号システムが働き)衝突の危険はなかった」としている。
 西鉄によると、普通電車は津福駅で2本の上り電車の通過を待たなければならなかったが、1本が通過後に発車。この異常運行で運行を制御する信号システムが作動し、急行電車が緊急に停車した。運転指令の指示で津福駅に引き返した普通電車は、急行が通過後、約3分遅れで出発した。
 普通電車の運転士は「信号を確認せず、漫然と出発した」と話している。
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 人間の質はだんだんと落ちている。
 今回は出発しても相手が止まるフェイルセーフのシステムが働いたために事なきを得たが、本来、停止信号なら出発できないシステムが必要では?
JR北海道、特急走行中に部品脱落 国交省に報告せず <共同通信 2009/02/25>

 JR北海道の特急から走行中にブレーキの部品が脱落していたことが2009/02/25、分かった。JR北海道は「運行に支障が出るという認識はなかった」として国土交通省に報告していなかった。
 JR北海道によると、2009/02/16の釧路発札幌行き特急「スーパーおおぞら12号」が当日定刻通りに到着したが、車両の下から煙が上がったため調べたところ、3両目のブレーキ16個のうち1個から制輪子(車輪を押さえ付ける部品)がなくなっていた。
堺・ヘリ墜落:無資格の乗客が軽飛行機も操縦 <毎日新聞東京 2009/02/09>を添削

 堺市で2007/10、南海高野線上に「大阪航空」(大阪府八尾市)の小型ヘリコプターが墜落して2人が死亡した事故で、大阪航空が事故当日、ヘリとは別に軽飛行機でも無資格の乗客に操縦させていたことが大阪府警堺警察署捜査本部の調べで分かった。こうした体験飛行は20年以上前から常態化していた。

 捜査本部は2010/02/09、大阪航空社長の糸井俊之(70)ら大阪航空幹部4人を航空法違反と業務上過失致死容疑で大阪地検堺支部に書類送検。法人としての大阪航空も航空法違反容疑で書類送検した。
 他の幹部は、当時の運航部長(59、現安全推進部長)、営業部長(46)、死亡した機長(当時40)。
 ヘリなどの事故で運航会社の幹部が送検されるのは異例。

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堺ヘリ事故、大阪航空が謝罪 <2009/01/30>

 堺市で2007/10、2人が死亡したヘリコプター墜落事故で、運輸安全委員会による調査結果の公表を受け、大阪航空(大阪府八尾市)は2009/01/30、取材に応じ、社長の糸井俊之が「事故報告書の内容を真摯に受け止め、絶対に事故を起こさないよう努める」と述べた。報告書で、男性乗客(当時44)が誤って操縦した可能性を指摘したことについては、「初めて乗る人は(自分の意思で)操縦することはできない」との認識を示した。

 大阪航空では、体験飛行として乗客に右側の機長席に座らせるサービスを10年以上前から実施。事故機の操縦桿は、左右どちらの席に座っても操縦可能で、糸井は「隣にいても(機長は)操縦桿を握ることができる。安全性に問題はないと認識していた」と釈明した。大阪航空では事故直後から体験飛行は取りやめている。

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日頃から無資格乗客に操縦桿握らせる 大阪ヘリ事故で最終報告書 <2009/01/30>

 2007/10、大阪府堺市の南海電鉄の線路に大阪航空(大阪府八尾市)所属の小型ヘリコプターが墜落、男性操縦士(当時40)と乗客(当時44)の計2人が死亡した事故で、国土交通省運輸安全委員会は2009/01/30、操縦資格のない乗客が強風の中で急激な操縦を行ったことが原因の可能性がある、との最終報告書をまとめた。

 報告書によると、大阪航空では資格取得希望者の体験搭乗の際、日ごろから無資格の乗客を本来操縦資格者が座る主操縦席(右席)に座らせたり、実際に上空で操縦桿を操作させるなどしていた。また、体験飛行は航空運送事業にあたるのに、同航空は許可を取得していなかったなどの航空法違反があったとも指摘した。

 その上で、墜落事故は当時、強風波浪注意報が出される中、事故機が後方から強い突風を受けた際、右席の乗客が操縦桿を急激に引いたとみられ、傾斜した主回転翼の一部が尾翼部分にぶつかり、回転数が低下して墜落したと結論づけた。

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堺のヘリ2人墜落死、乗客が機長席で体験操縦…安全委報告へ <読売新聞 2009/01/13>を添削

 堺市で2007/10、大阪航空(大阪府八尾市)所属のヘリコプターが南海電鉄の線路上に墜落し、操縦士と乗客の2人が死亡した事故を調査してきた運輸安全委員会は、無資格で飛行経験のない乗客が、機長席で体験操縦していたことが事故につながったとする事故報告書をまとめる方針を固めた。

 乗客が操縦桿を急激に操作した結果、主回転翼が下方に撓んで機体尾部を切断してしまい、制御不能となって墜落したと推定している。事故機に乗っていた操縦士は、操縦指導のための資格を持っていなかった。会社側も、乗客が操縦練習をする際に必要な手続きを行っておらず、航空法上は遊覧飛行だった。運輸安全委員会では、無資格の乗客に安易にヘリを操縦させていた会社側の安全意識の低さも指摘する方針。

 事故が起きたのは2007/10/27 15:05頃。八尾空港(八尾市)を離陸したヘリが南海電鉄高野線の線路上に墜落し、乗っていた男性操縦士(40)と男性乗客(44)が死亡した。機体は大破しており、原因を特定する有力な物証が少なく、運輸安全委員会の調査は難航していた。

 これまでの調査で運輸安全委員会は、大阪航空関係者から「乗客は八尾空港で事故機右側の機長席に乗り込んだ」との目撃証言を得た。大阪航空はこの事故以前にも、体験飛行の乗客を機長席に乗せて操縦させていた。墜落したロビンソン式R22Beta2型ヘリ(2人乗り)の操縦桿は、右側の機長席と左側席のどちらからでも操縦できるよう、T字形になっている。乗客が誤って操縦桿を触ることがないよう、左側席の操縦桿は取り外すことができるが、事故機は取り外されていなかった。
 一方、事故当時、現場周辺は強風注意報が出ており、上空では時折突風が吹いていたとみられる。航空管制レーダーの航跡記録によると、八尾空港を離陸してから墜落するまでの約15分間の飛行経路は、不自然なジグザグの線を描いていた。
 これらの事実から運輸安全委員会は、
(1)操縦経験のない乗客が機長席で操縦桿を握っていた
(2)強い追い風で機首が下がり、乗客がヘリの姿勢を回復させようと急激に操縦桿を手前に引くなどした
(3)この操作で、主回転翼が大きく撓んで機体尾部を切断し、操縦不能に陥って墜落した
と事故原因を推定した。

 この機種は、機体価格や運航コストが安いため、個人所有者や事業者の間で広く使われている。その一方で急激な操縦桿操作による事故も起きており、国土交通省が、突風時の急激な操縦操作を避けるよう求める耐空性改善通報を出していた。
 この事故で死亡した操縦士は、視力障害などが生じるサルコイドーシスという難病にかかっていたが、運輸安全委員会は病気と事故との因果関係は不明としている。
JR北海道:函館線江部乙駅〜滝川駅間における重大インシデントについて <2009/02/06>

 JR北海道は、プレスリリースで、JR函館線 江部乙〜滝川において発生した重大インシデント(信号違反)について報告した。

1.発生日時:2009/01/15 14:36頃
2.発生場所:JR函館線 江部乙〜滝川 上り線(滝川駅から約1.4km、江部乙駅から約7.1km)滝川市一の坂町西2丁目
3.概況:
 2010/01/15 14:36頃、旭川13:41発岩見沢行き普通列車の運転士が江部乙〜滝川 上り線の上り第1閉塞信号機の注意信号(黄信号)を確認し、当該信号機の内側に進入したところ、前方に貨物列車が停止しているのを認めたため、直ちに停止するという重大インシデント(信号違反)が発生しました。
 調査の結果、当該信号機が停止信号(赤信号)となるべきところ、注意信号(黄信号)となることが判明したため、当該信号機本体の交換作業を実施し、2009/01/16 07:29に復旧作業を終了しております。
4.原因:
 信号機の誤配線……2008/01/22に当該信号機の取替工事を実施した際、施工後の機能確認が不十分だったためと推定しました。
5.付記:
 (1) 全道の信号機について、事象発生日から翌日にかけての緊急点検で停止信号(赤信号)が表示されることを確認しておりますが、引き続き実施した追加点検において、停止信号以外の表示についても、確認を2009/01/30までに終了し、異常はありませんでした。
 (2) 2008/01/22以降、事象発生までの期間において、今回のように滝川駅構内の手前で列車が停止し、後続列車が接近するような状況は無かったことを運行記録により確認しております。
 (3) 当該信号機の取替工事以降、事象発生までに定期点検及び信号電球取替を2回実施しておりますが、腐食等を調査する外観検査および信号灯端子電圧の測定等を実施するものであり、列車の条件による表示確認は検査項目に含まれておりませんでした。(2007/06/29、2008/08/20実施)
 (4) 国土交通省運輸安全委員会による現地立ち入り調査及び関係者からの聞き取り調査が、2009/01/16〜2009/01/18で実施されています。

6.対策
◎ 信号機取替等の工事後に実施する表示確認においてチェック体制の強化を図ってまいります。
 (1) 従来は1人で実施していましたが、今後は複数で行います。
 (2) 従来は箇所毎に作成されていたチェックリストの内容を見直し、標準化を図ります。
 (3) 全ての信号表示を写真撮影により記録として残します。
 (4) 工事終了後の初列車通過時に信号機の表示が停止信号(赤信号)となることを現地で確認します。
◎ 今後は定期的に行う信号電球の交換作業に併せて、信号機の表示確認を実施いたします。

7.事象発生後の対応(時系列):
2009/01/15
 14:36頃 運転士から指令センターへ無線による第1報
 15:00頃 指令センター内において信号担当者が調査開始
 16:00頃 指令センターの信号担当者が調査結果の報告を行った後、現地調査のため出動を指示
 17:13頃 現地社員が当該信号機の信号現示が停止信号(赤信号)にならないことを確認
 17:40頃 現地より指令センター信号担当者へ、当該信号機が停止信号(赤信号)となるべきところ、注意信号(黄信号)となる旨を連絡
 18:10頃 指令センター内において、信号担当者から運行管理担当者へ状況の報告
 18:20頃 JR函館線 江部乙〜滝川 上り線を1個列車に占有させて運転
 18:25頃 工務部長から鉄道事業本部長へ報告
 18:45頃 鉄道事業本部長が指令センターへ電話で連絡し、事象の概況について説明を受ける
 20:15頃 当該信号機を故障の取扱(閉塞指示運転)とする
2009/01/16
 03:30頃 当該信号機の信号ケーブルと信号機本体の接続誤りを発見
 07:29頃 当該信号機本体を交換後、正常動作を確認し復旧作業が終了(運転方式を閉塞指示運転から所定運転へ戻す)

8.対応における課題:
 (1) 指令センターは、運転士からの第1報を受けた段階で、インシデントが発生しているという認識を持ちませんでした。
 (2) 指令センター内で異常に関する情報が、共有化されておりませんでした。
 (3) 現地係員が信号機の異常を確認した後、原因究明を優先して現地調査を行ったため、指令センターの運行管理担当者へ情報が伝達されるまでに時間を要しました。
 (4) 鉄道事業本部長等経営幹部への報告が事象発生から相当時間が経過した後となりました。

9.課題に対する対策:
 (1) インシデントに関する資料を解り易く見直しを行い、教育を継続して実施していきます。
 (2) 乗務員からの無線に対する復唱の徹底を指導することで、確実な内容の確認を図ります。
 (3) 指令センターで無線等から受けた情報を、一斉放送等で周知することを再徹底し、情報の共有化を図ります。
 (4) 列車の運転保安上、重大な異常またはその恐れがある事象を発見した場合には、速やかな措置ができるように列車防護訓練等により社員の再教育を行います。
 (5) 「インシデント」に関する情報連絡体制を明確にし、鉄道事業本部長等経営幹部への迅速な報告により、危機管理体制の整備を図ります。

10.その他:
 交換した信号機については、将来にわたり今回の重大な事象を風化させないために社員研修センターの安全研修室に展示する予定です。

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原因は信号機の誤配線 JR函館線のニアミス <MSN産経 2009/01/16>

 JR函館線(北海道滝川市)で2009/01/15に信号機が正常に作動せず、普通列車が貨物列車の約250m手前まで接近したトラブルで、JR北海道は2009/01/16、札幌市内で記者会見し、信号機の誤配線が原因だったと発表した。

 JR北海道によると、信号機に電気を送る配線3本が、端子板の誤った位置に接続されており、赤信号が点灯すべき際に黄信号が点灯。2007/01の交換時に誤ったとみられるが、通常ダイヤではこの信号機で列車を停止させることはなく、点検でも異常を見つけられなかった。JR北海道が詳しい原因を調べている。

 JR北海道は2009/01/16午前までに約2900基ある信号機すべてを緊急点検し、正常に作動することを確認した。工務部長の幅口堅二は(中略)と陳謝した。

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あわや接触事故、普通列車前方に貨物列車 JR函館線 <asahi.com 2009/01/16>を添削

 JR北海道は2009/01/15、JR函館線で、普通列車が前方で停車中の貨物列車に衝突しそうになる事故(事故寸前の事象)があったと発表した。普通列車は貨物列車の約250m手前で停車、怪我人はなかった。JR北海道は国土交通省に報告、国交省運輸安全委員会は調査官2人の派遣を決めた。

 国交省などによると、2009/01/15午後、普通列車(旭川発岩見沢行き、3両編成、乗客44人)が注意信号(黄色)を見て江部乙〜滝川に進行したが、前方に貨物列車(12両編成)が停車しており、急停止した。普通列車は時速10km程度で走行。貨物列車は、滝川駅で除雪作業が行われていたため待機していた。

 JR北海道によると、前方に車両がある場合は本来、停止信号(赤色)が表示される。運転士から連絡を受けたJR北海道が、信号の作動を確認した際にも、注意信号(黄色)が表示された。詳しい原因を調べている。
JR東日本:ダイヤ変更刻限知らずに新幹線不通 <asahi.com 2009/01/05>を添削

 JR東日本の全新幹線を管理するシステム「COSMOS(コスモス)」のトラブルで2008/12/29に東北・山形・秋田、上越・長野の5新幹線が3時間不通となった問題で、JR東日本は2009/01/05、06:00の始発直前まで続いたダイヤの変更作業の遅れが原因だったと発表した。05:00以降は当日のデータ変更が出来ないシステムだったが、JR東日本は事実上知らず、更新に手間取った。

 JR東日本によると、雪や強風による前日のダイヤの乱れや年末の増発のため、2008/12/29は運行するほぼ全ての新幹線(389本)の車両のやり繰りを変える、過去に例のない作業だった。終電後、2008/12/29分のデータの入力を終えたのは、始発直前の05:45ごろ。しかし、05:00を過ぎていたので更新が出来なかった。JR東日本運輸車両部長の川野辺修は「システムの運用の仕方に齟齬があった」と謝罪した。

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 ふーん、根本的なシステムのルールを知らずに無理に運用ですか。安全に対しても同じような考えでしょうね、きっと。

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新幹線のシステム障害、運行データ変更で処理能力超えか <読売新聞 2008/12/30>を添削

(前略)
 COSMOSの障害による大量運休は、1997/11にも起きており、当時の東北、上越、長野新幹線の全3線で計169本が運休した。JR東海とJR西日本は、同様のシステムを東京と大阪の2か所に備えているが、JR東日本のCOSMOSは東京にしかなく、障害が起きてもバックアップができない。

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JR東日本:東北新幹線など5新幹線がシステムトラブルで3時間不通 <2008/12/29>

 JR東日本が運行する5新幹線(東北・山形・秋田、上越・長野)の全線は2008/12/29、システムトラブルのため始発から運転ができず、08:55からやっと運転を始めた。この影響で112本が運休、146本が最大4時間22分遅れ、年末の帰省客ら計13万7700人に影響した。

 JR東日本によると、障害があったのは、新幹線運行本部(東京都千代田区)にある新幹線の全ての業務を一元的に管理する運行管理システム「COSMOS」(コスモス)。始発から終電までの全新幹線の運行計画が管理され、始発までに各駅の端末に計画を送るシステム。

 各新聞による報道をまとめると、顛末は以下のとおり。
 1) 前日(2008/12/28)の悪天候により、山形、秋田両新幹線を始め、ダイヤが乱れた。
 2) 終電後、2008/12/29に運行する約390本の車両の運用方法をほぼ全て変更し、入力作業を実施した。
 3) しかし、始発までに新しいデータに切り替わらなかった。
 4) 初期状態に戻し再入力して復旧した。
 当初は07:00から運転を再開する見込みだったが、復旧作業に手間取り、結局始発から約3時間不通となった。

 コスモスは1995/11から使い始めたJR東日本独自のシステム。別々だったダイヤや車両の管理、防災情報など、新幹線に関する7つの業務を統合して、一元的に管理している。それだけにコスモスが故障すれば、今回のように新幹線の全運行に影響が出る。
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 バックアップシステムのないシステムを構築するのは、東京人が考えそうなことだ。
東武鉄道:運転士が8回非常ブレーキ「風邪で力入らず」 <2008/11/14>

 東武鉄道は2008/11/13の夜に東武伊勢崎線の準急列車の男性運転士(50)が曳舟〜春日部(32.9km)を走行中に、8回非常ブレーキをかけたと、2008/11/14発表した。
 非常ブレーキは運転士がハンドルを放した場合にかかる。運転士は出発30分前に市販の風邪薬を服用しており「寒気があり、手に力が入らなかった」と話している。社内規定に風邪薬の服用についての規定はない。乗客は約1500人いたが、けがはなかった。
 東武鉄道によると、トラブルがあったのは押上発南栗橋行き準急列車。2008/11/13 21:44に押上駅を発車したが、21:50ごろ曳舟駅で停車する際に非常ブレーキがかかり、停止線の2m手前に停車した。その後も春日部駅までに非常ブレーキが7回かかった。途中、不審に思った車掌が確認したところ、運転士は「大丈夫」と答えた。その後、乗客から苦情があったことなどから、北春日部駅で運転管理者が同乗し、次の姫宮駅で運転士を交代させた。

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 なぜ車掌は運転指令に即座に連絡しないのか。身内をかばう意識がありありですね。なんかJR福知山線脱線事故を思い出しますねー。当事者意識はないんでしょうねぇ。まあ労組が強い東武鉄道だからなぁ。なあなあなんでしょうなぁ。
明石海峡2隻衝突:双方の船長を書類送検 <神戸新聞 2008/10/10>を添削

 明石海峡で2008/06、関西汽船(大阪市港区)のフェリー「さんふらわあにしき」(9711トン)と、林崎漁協(明石市)所属の漁船「住吉丸」(4.9トン)が衝突した事故で、第五管区海上保安本部は2008/10/10、安全な速度の確保や周囲への十分な警戒を怠り、漁船の乗組員に怪我をさせたとして、業務上過失往来危険と業務上過失傷害の疑いで、双方の船長を書類送検した。

 調べでは、事故は2008/06/20 04:30ごろ、淡路市の西約2km沖で発生。フェリーの船長(49、大阪市)は、海上が濃霧で視界が悪いのに、適切な見張りをせず速度を落とさずに航行し、漁船と衝突して転覆させ、漁船の乗組員3人に怪我を負わせた疑い。また、漁船の船長(52、明石市)は同じく視界が制限された中、航行停止や霧中信号を出すなどの措置を取らずに衝突し、乗組員2人に怪我を負わせた疑い。この事故で、住吉丸の乗組員3人が一時、船内に閉じ込められるなどした。

 五管本部は、明石海峡では2008/03にも船舶3隻が衝突。死者3人、行方不明者1人が出たことを重視し、「今回の事故も一歩間違えれば大惨事」として捜査していた。

 神戸新聞社の取材に対し、乗船していた住吉丸の船主(49、明石市)は「濃霧では事故の危険性が高まるため、操船者だけでなく船首にも人が立って見張ったほか、速度を1〜2ノットに落とし、灯火もつけて十分に警戒した」と話している。
 一方、関西汽船は「事故を起こしたことを真摯に受け止め、社員への研修の実施や安全管理規定の見直しなど、再発防止に向けて全社体制で取り組みたい」としている。
国交省運輸安全委員会が発足 <2008/10/01>

 国土交通省が2008/10/01付けで組織改変を実施。航空・鉄道事故調査委員会と海難審判庁を再編し、事故調査機関「運輸安全委員会」と船員への行政処分機関「海難審判所」が誕生した。

 運輸安全委員会は、後藤昇弘・航空鉄道事故調査委員会委員長が初代委員長に就任した。国交省の外局として、海上保安庁などと同様の予算措置や組織内の人事を独自に行うことができるようになった。

 海難審判所は、上中拓治・高等海難審判庁首席審判官が初代所長に就任した。東京の海難審判所と全国8ヶ所の地方海難審判所において,総勢90名の職員により業務にあたる。

 海難事件での原因究明と懲戒処分を別組織としたのは、国際海事機関(IMO)において条約化がすすんでいる国際海難調査コードの趣旨に沿ったもの。
テロ監視網スルリ、高3が羽田駐機場侵入…空港警備見直しへ <読売新聞 2008/09/17>を添削

 羽田空港で2008/08/27、立入りが厳しく制限された駐機場に高校生が侵入し、警視庁に建造物侵入容疑で現行犯逮捕されていたことがわかった。運送車両の陰に隠れて貨物取扱所のゲートから入ったとみられ、ゲートの空港職員や防犯カメラで監視する警備員も侵入に気づかなかった。テロ対策で空港警備を強化してきた国土交通省は事態を重視し、全国の空港の警備体制の見直しを始めた。

 東京空港警察署によると、逮捕されたのは福岡市内の高校3年の男子生徒(17)。2008/08/27 11:30ごろ、第2旅客ターミナルビル側の貨物取扱所付近にいるのを空港職員が見つけた。高校生が逃走したため、職員が追いかけ、約300m離れた駐機場で警察官らとともに取り押さえた。
 駐機場は乗客の乗降りや燃料補給などをするためのスペースで、第2ターミナルは最大15機がとめられる。滑走路などを含めた周辺一帯は、通行証を持った関係者しか立入りが許されていない制限区域になっている。
 高校生は旅客機に近づこうとしたとみられ、「飛行機を見たかったから」と供述した。精神的に不安定だったため、東京空港警察署は2008/08/28、高校生を釈放した。

 国交省東京空港事務所によると、貨物取扱所の上に設置された防犯カメラが、高校生が駐機場に向けて駆けていく姿を記録していた。東京空港事務所は、高校生が貨物取扱所のゲートから空港内に入る貨物車両の陰に隠れて侵入したとみているが、当時、ゲートの出入りをチェックしていた空港職員、貨物地区を巡回中の警備員数人、防犯カメラの映像を監視する警備担当の誰一人として高校生の姿には気付かなかった。高校生は空路で福岡から到着後、ターミナルを出て徒歩で貨物取扱所に向かったとみられる。

 羽田空港では2006/04、男子高校生(当時15)がフェンスを乗り越えて制限区域内に侵入。2005/04にも自転車に乗った男性(当時84)が整備車両用の別のゲートから制限区域内に入り込むトラブルがあり、同空港ではその度にフェンスを高くしたり、警備員の巡回を増やしたりしてきた。
 再び不法侵入を許したことについて、国交省は「極めて深刻な事態」と受け止め、2008/09/04、警視庁と対策を協議。さらに、他の空港でも警備体制の手薄な場所はないか確認を進めている。
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 何回目ですか? いつまでたってもこんな感じ。
 大型の組織特有の「事なかれ主義」、「集団的無責任主義」、「手抜きのための性善説盲信」の典型例では?
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