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京王新宿駅死亡事故:逮捕の男性を釈放 東京地検 <毎日新聞 2010/09/13>

 京王電鉄新宿駅(東京都新宿区)で2010/08/23、星槎(せいさ)大学長、佐藤方哉(77)がホームと電車の間に挟まれて死亡した事故で、東京地検は2010/09/13、電車待ちの列にぶつかって被害者を転倒させたとして逮捕送検され、傷害致死容疑で取り調べていた藤井幸則(42、東京都日野市、派遣社員)を処分保留のまま釈放した。近く不起訴処分とする方針。
 捜査関係者によると、当初は酒に酔って他の乗客にぶつかったとみられていたが、その後の調べで、2010/05に眩暈やふらつきを訴えて病院から薬を処方され、事故当時も服用していたことが判明した。東京地検は「他の乗客に故意に衝突したとはいえない」と判断した。

〜〜〜〜
京王新宿駅死亡事故:転落防止柵があれば… 親族、悲嘆に暮れ <毎日新聞 2010/09/07>を添削

<追跡>

 「もし、駅に転落防止のホームドアがあったら……」

 京王電鉄新宿駅ホームで2010/08、星槎大学長、佐藤方哉(77)が電車とホームの間に挟まれて死亡した事故。被害者の親類は悲嘆に暮れる。警視庁新宿警察署は、酒に酔って電車待ちの列にぶつかり、被害者を転倒させた藤井幸則(42、アルバイト)を傷害致死容疑で送検した。頻発するホームでの人身事故。ラッシュ時に起きた悲劇は、誰もが当事者になり得る危険をはらんでいた。

 2010/08/23 20:35。事故は帰宅を急ぐ会社員らで混雑する京王線新宿駅3番ホームで起きた。電車を待つ列の中ほどで、酒に酔ってしゃがみ込んでいた藤井は、電車到着のアナウンスを聞いて立ち上がった。ふらつき、約4m離れた右隣の列にぶつかる。その列の先頭に立っていたのが被害者だった。数人が体勢を崩す。被害者は弾みで前に押し出され、前屈みになって転倒。折返し運転のため進入してきた準特急電車(京王八王子発新宿行き)とホームの約20cmの隙間に首や胸を挟まれた状態で約10m引きずられ、死亡した。騒然とする中、藤井は茫然と立ち尽くしていた。

 新宿警察署は藤井を過失傷害容疑で現行犯逮捕。故意の可能性も否定できないとして送検(2010/08/25)時に傷害致死容疑に切り替えたが、これまでのところ、故意ではなく不慮の事故との見方を強めている。



 捜査関係者によると、藤井は運送会社の荷物を仕分けするアルバイトを終え、父母や弟と暮らす東京都日野市の自宅に帰るところだった。酒は弱い方だったが、仕事のストレスを解消するため帰宅途中に1、2杯の酒を飲むのがささやかな楽しみだった。この日も、仕事場に近い品川駅そばのコンビニエンスストアなどで缶ビールと缶酎ハイを1本ずつ飲んでいた。
 「人付き合いは苦手だが、まじめで優しい人」。藤井を子供のころから知る近所の人たちは口をそろえる。親思いで、2010/03に肺炎で約1週間入院した際には目の不自由な母親を心配させまいと病状を隠していた。
 大工をしている70代の父親は取材に「息子はバカ者。暑かったから酒を飲んだのだろうか。被害者に申し訳ない」と深々と頭を下げ「口下手な息子だが、人を傷つけることだけは絶対にしないやつなんです」と訴えた。

 一方の被害者は学者仲間と会食後、仕事用に借りた多摩市内のマンションに帰る途中で事故に巻き込まれた。作家・佐藤春夫(1892〜1964)の長男で、行動分析学の権威だった被害者。北海道芦別市にある通信制の星槎大学長を務めていたが、慶応大学名誉教授でもあり、主に東京で生活していた。

 文京区に住む佐藤さんの姪(69)は悲しみをこらえながらも「わざとじゃないのだから気の毒。もし駅に転落防止のホームドアがあったら……」と悔しがった。



 国土交通省によると、2009年度に全国で起きたホームでの人身事故(自殺を除く)は193件。うち110件は酒に酔った利用客の事故だった。今回のように酔った客が加害側になるケースの有無についてはデータがない。
 2006年施行のバリアフリー新法に基づき、国交省は「乗降口の位置がどの車両も同じ」などの条件に合致する新設駅には、可動式ホーム柵(ホームドア)を設置するよう義務付けている。だが既設駅には設置義務はなく、設置率は5%に達していない。京王電鉄担当者は「ホームの構造や取り付け技術、コストなど課題は多い」と明かす。
 新宿駅には事故の目撃者を捜す新宿警察署のビラが張られている。事故状況を解明するには客観的な目撃証言が不可欠だからだ。周囲には何十人もの客がいたのに、情報は乏しい。「痛ましい事故だったが、名乗り出る人が少ない現実も悲しい」。捜査幹部はため息交じりにつぶやいた。
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