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旭川で管制官がANK機に誤指示。あわや山に激突(2010/10/26)

JA55AN(B737-800型)重大インシデント調査の進捗状況 <運輸安全委員会 2010/11/24>
http://www.mlit.go.jp/jtsb/flash/JA55AN20101124.pdf

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航空管制官誘導ミス 旭川空港ANK機異常接近:山頂からわずか220m 運輸安全委発表 <毎日新聞 2010/11/25>を添削

◇警報装置強化、惨事防ぐ

 北海道・旭川空港東方の大雪山系上空で、ANK運航のANA325便(乗客乗員57人、B737-800型)が、航空管制官の誘導ミスで地表に異常接近したトラブルについて、運輸安全委員会は2010/11/24、最接近時の地表面との距離は約220mだったと発表した。回避操作をしなければ20~30秒で山の斜面に激突する可能性があったという。

 また、同機は旧型の対地接近警報装置(GPWS)だけでなく、あらかじめ入力された進行方向の地形情報を基に、異常接近を予測して警告する形に改良された強化型のGPWSも搭載。強化型が最接近42秒前から作動したが、旧型だけなら警報が間に合わなかった可能性があったことも判明し、GPWSの強化対策が大惨事を防いだ形となった。

 安全委などによると、同機は2010/10/26 13:35ごろ、大雪山系西方の上空を右旋回し、南方から旭川空港へ着陸しようとした。しかし、管制官が最低誘導高度を失念し、山系より低い高度5,000ft(約1,524m)へ高度を下げるよう指示を出した。
 その後、最接近まで5km余手前の13:37:22、40~60秒後の衝突を予想した強化型GPWSが地表面への異常接近を示す「CAUTION TERRAIN」という警報を発した。さらに、13:37:32からは20~30秒後の衝突を予想し、即時の機首上げを求める「TERRAIN TERRAIN PULL UP」と一段上の警報に変わった。
 パイロットが指示通り高度を上げたため、警報は13秒間で止まった。だが、大雪山系を越える際に旧型GPWSが作動し、13:38:02秒から5秒間、再び「PULL UP」が鳴った。最接近は13:38:04で、比布岳(標高2,197m)の上空約220mと推定される。

 旧型GPWSは機体と地表面の距離をその都度測るため、斜面の標高差が大きい山岳地帯では警報が遅れる可能性がある。国際民間航空機関(ICAO)は、強化型導入を求める内容に国際基準を強化し、国土交通省も2003年から切替えを指導。国内の民間旅客機は2007年以降、全機が強化型を搭載済みという。

 国交省航空局はトラブル直後、最接近時の地表との距離を約520mと公表したが、安全委関係者は「地上レーダーの情報解析だけでは一定の誤差は仕方がない」と話している。

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ANK機あわや衝突 管制官ミス、防止は警報だのみ? <MSN産経 2010/10/31>を添削

 2010/10/26、北海道・旭川空港に向かっていたANK機が地表から約520mに異常接近するトラブルがあった。管制官が誤って、周囲の山より低い高度まで降下を指示するという前代未聞のミス。直前に警報装置が作動し、大惨事は免れた。管制業務の重要性と危険性が浮き彫りになり、専門家からは「機器面のバックアップ態勢を充実させるべきだ」との声も上がっている。

■あわや520m差

 「プルアップ(機体を引き起こせ)!」

 2010/10/26 13:37頃、旭川空港の東約30kmの上空約2100m付近。中部発旭川行きのエアーニッポン(ANK)機の操縦室内で、対地接近警報装置(GPWS)の音声が鳴り響いた。
 このエリアは2000m級の山々が連なり、最低高度は約3000mと定められている。しかし、13:35ごろ、札幌航空交通管制部の30代の男性管制官は1500mまで降下するよう指示。2分後、ANK機の装置が作動した。

 GPWSは日本の全旅客機に搭載。電波計や衛星利用測位システム(GPS)を活用、コンピューターが地形情報と照合し解析する仕組みで、地表に近づくとまず「テレイン(地表に接近)」と音声が流れ、その後「プルアップ」という警報が鳴る。

 パイロットは即座に機体を急上昇させた。高度約2500m付近で山肌から約520mにまで接近したが、14:05ごろ、旭川空港に無事着陸した。乗客乗員57人に怪我はなかった。あわや山肌に衝突という惨事は避けられた。

■個人のミスなのか

 今回、降下の指示を出した管制官は国土交通省の聴取に「最低高度を失念していた」と話した。現場付近は雲で視界がほとんどなかったためパイロットは管制官の指示に頼るしかなく、1人のミスが大惨事を招きかねない状況だった。

 「失念」という理由に、国交省関係者は「あまりにも単純なミス。再発防止を図ろうにも、個人が気をつけるしかない」と頭を抱える。指示をダブルチェックするシステムも考えられるが、「人件費と手間を考えると現実的でない」(国交省関係者)という。

■法改正も必要

 2010/10/31に国際便の定期就航が32年ぶりに復活した羽田空港。4本目の滑走路の運用開始に伴い、格段に管制業務が複雑になることが指摘されている。

 しかし2010/10、福岡航空交通管制部の管制官が職場体験学習で訪れた中学生2人にメモを渡し、航空機2機に管制指示を出させた問題が発覚。処分はまだだが、批判が集まった。2010/10/28には2001年のJAL機同士のニアミス事故で、最高裁が指示を出した2管制官の刑事責任を認めたことも明らかになった。

 管制業務に注目が集まる中で起きた今回のトラブル。国交相の馬淵澄夫は「管制は航空の安全確保の根幹。非常に重く受け止めている」とコメントした。

 航空評論家の青木謙知は「管制の指示ミスは絶対にあってはならないが、人間はミスを犯す。むしろ警報システムが機能し、ぎりぎりで安全が守られたことは評価できる」と指摘。
 その上で「航空機が機体の位置情報を把握するにはGPSが有効だが、日本ではGPSを使った航法は一部を除き認められていない。管制だけでなくパイロットが位置をしっかり把握していれば今回のようなトラブルは起きない。GPSを有効活用できるよう法改正も検討すべきだ」と話している。
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 GPSはともかく、今後、全機械化した管制システムの構築が絶対に必要でしょう。人間はミスをする。機械は誤動作をする。処理能力は機械の方が断然高い。

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管制部の人員や計器に問題なし 運輸安全委調査 <北海道新聞 2010/10/29>を添削

 ANK機が2010/10/26、大雪山系付近の上空で地表に異常接近した問題で、国土交通省運輸安全委員会の航空事故調査官3人は2010/10/28午後も、国交省札幌航空交通管制部(札幌市東区)で、同機を担当した30代の男性管制官らから事情を聴いた。今後、飛行データや操縦士との交信記録などを分析し、管制官が誤った指示を出した原因を調べる。

 調査官は男性管制官の他、当日この管制官と組んで業務を行っていた同僚管制官、上司に当たる先任管制官の計3人に話を聞いた。男性管制官は、これ以上低い高度で飛行を誘導してはならない最低誘導高度を失念したと話しており、調査ではその原因を聞いたとみられるが、調査後、調査官の渡辺秀夫は聴取内容は公表できないと述べた。

 国交省によると、管制官が見るレーダー画面には、最低誘導高度を表示する機能があり、トラブルが発生した当時、男性管制官が表示させていなかった可能性もあるが、常時表示させておく義務はない。
 また、調査官は札幌航空交通管制部の当日の人員配置や、計器類が正常に作動していたかどうかなどについても調べたが、いずれも問題なかった。

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 業務量に見合った人員配置だったかは考えないということです。

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ANK機対地接近 誤指示の管制官から聴取 運輸安全委 交信記録分析へ <北海道新聞 2010/10/28>を添削

 ANK機が大雪山系付近の上空で地表に異常接近したトラブルで、国土交通省運輸安全委員会の航空事故調査官3人が2010/10/28、国交省札幌航空交通管制部(札幌市東区)で、同機を担当していた管制官らから事情を聴くなど、本格的な調査に入った。運輸安全委員会は事故につながる恐れのあった重大インシデントに該当するとしており、ミスの原因究明を進める。

 調査官は2010/10/28 09:20頃、札幌航空交通管制部に入った。調査は同日夕まで続く見込み。

 管制を担当した30代の男性管制官は国交省航空局管制保安部管制課の聴取に対し、トラブル当時、これ以上、低い高度で飛行を誘導してはならない最低誘導高度を失念し、降下を指示したと話している。

 調査官は、この管制官からあらためて当時の状況について聴き取るとともに、飛行データ記録や、管制官と操縦士との交信記録を分析し、原因を明らかにする方針。

 国交省によると、管制官が当時、機体をどのように誘導しようとしていたかなどが、調査のポイントとなる。

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ANK機 管制官が指示誤る「規制高度、失念」 地表まで520m <北海道新聞 2010/10/27>を添削

 ANK機が2010/10/26に大雪山系付近で降下中、障害物との異常接近を示す対地接近警報装置(GPWS)が作動した問題で、国交省札幌航空交通管制部(札幌市東区)の管制官が、約3,000m以上とする規定よりも低い高度へ降下するよう誘導し、地表に約520mまで接近していたことが2010/10/27、国土交通省の調査で分かった。運輸安全委員会は2010/10/27、航空事故調査官3人を札幌に派遣し、2010/10/28午前から管制官を聴取する。

 30代の男性管制官は国交省航空局管制保安部管制課の聴取に対し、「(規制高度を)失念していた」と話しており、管制課は「誤って指示した可能性が高い」とみている。付近は2,000m級の山が連なっており、ANK機の操縦士が回避操作をしなければ、山に衝突する可能性もあった。
 国交省によると、GPWSが作動し、回避操作をしたにもかかわらず、事故につながる恐れがある「重大インシデント」となったのは初めて。

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ANK機、地表異常接近か 旭川空港東30km、警報作動 <北海道新聞 2010/10/27>を添削

 2010/10/26 13:40頃、中部国際空港発旭川空港行きのエアーニッポン(ANK)機(B737-800型)が旭川空港の東約30kmの高度約2,100mで、旭川空港に向けて降下中、地表面や障害物との接近を示す同機の警報装置が作動した。ANK機は機体をいったん上昇させた後、定刻より10分遅れて14:05頃、旭川空港に着陸した。乗客乗員57人に怪我はなかった。

 国土交通省は事故につながる恐れがある重大インシデントに当たると判断。運輸安全委員会が2010/10/27以降、乗員や管制官に当時の状況を聞くことにしている。

 付近は大雪山系の山々が広がっている山岳地帯。ANK機は国交省札幌航空交通管制部の管制官からの指示で降下しており、管制官の指示が適切でなかった可能性もある。

 警報装置は航空機の速度や降下率などによって実際は危険でないケースでも鳴ることがある。

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2010/11/24 (Wed.) Comment(0) 鉄道事故、航空事故、船舶事故

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