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神戸空港、規制緩和の先に(5)近距離便アジアに商機

2019.07.12

神戸新聞NEXT

 8年ほど前。楽天会長兼社長の三木谷浩史が、マレーシア人の男性経営者を伴って神戸市幹部を訪れた。
 この男性は、同国の格安航空会社(LCC)、エアアジアを率いるトニー・フェルナンデス。今も最高経営責任者(CEO)を務める。親交のあった神戸出身の三木谷を頼って神戸市幹部にたどり着き、トレードマークの赤いキャップの下から鋭いまなざしを向けて直談判した。「神戸空港から国際線を飛ばせないか」
 2006年の開港から国内線に限る規制を撤廃し、海外便に門戸を開くよう訴えた。空港から1時間圏内に1千万人が住み、開拓の余地が大きい市場に魅せられたという。「アジア最大のLCCを起こした経営者に、神戸空港はビジネスチャンスと映ったはず」と、関係者は振り返る。エアアジアの日本法人は今、中部国際空港(愛知県常滑市)を拠点に事業を展開する。

     ◇

 神戸空港の国際化に向けた検討が関西3空港懇談会で認められた。航空機は遠距離ほど燃料を大量に積むので、重い機体を離陸させるためには、滑走路を一定の長さにする必要がある。エリア内で唯一、国際便が飛ぶ関西空港は4,000mと3,500m。神戸空港は2,500mにすぎない。かつて神戸沖と目された国際空港の候補地を蹴って、神戸市が建設に舵を切った経緯から「これ以上の規模は国に許してもらえなかった」(神戸市幹部OB)。

 そんな神戸空港から海外へはどこまで飛ばせるのか。主に就航するB737-800型の場合、製造元のボーイングによると、2,500m滑走路ならば航続距離は約5,000kmで、ベトナムやタイまで到達できるという。炭素繊維の複合材で機体を軽くし、燃費効率の高いエンジンを載せたB787やエアバスのA350だとさらに距離は延びる。エアバスは「A350は神戸空港からでも、欧州全土や米国のほぼ全土へ直行できる」と言い切る。

     ◇

 「神戸空港の強みを生かせるのは、韓国や台湾、中国・上海などの近距離便」と話すのは、神戸空港を西の拠点とするスカイマークの社長 市江正彦。搭乗が数時間と短い場合、空港から市街地までの所要時間がより意識されるためで、都心近くの神戸空港は近距離便でその力を発揮できるとの見立てだ。

 一方、好調を維持する関西空港もインバウンド(訪日観光客)が中心で、ビジネス客を十分に取り込め切れていない。「3空港が一体運営される中で、関空のビジネス需要の低調を補完するのは、都心に近くて近距離便とも相性がいい神戸空港」と、航空業界に詳しい関係者は言う。

 2019/05の3空港懇の終了後、神戸商工会議所会頭の家次恒は訴えた。
 「人口減少で国内市場が縮む中、海外市場への挑戦が企業の生き残る道。その重要な手段である空港を充実させなければ、グローバル競争で私たちは負けてしまう」
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